So-net無料ブログ作成

ライディング・ブーツ [ZZ-R1100]

DSC06059 (1).JPG
新しいライディング・ブーツ SCOYCO MT018WP

 二十数年間愛用してきたライディング・ブーツに穴が開いてしまいました。シフトペダルを操作する爪先部分の革が擦り切れてシフトペダルが足に直接当たるようになってしまいました。長年使い込んで馴染んでいただけにとても残念ですが、新しい物を購入することにしました。ネットで検索すると各社から色々な製品が出ていることがわかります。しかし身に着けるものだけに試着せずに買うことはできません。オートバイ用品店をいくつか回って在庫がある物の中から品定めを行いました。選択のポイントは第一にフィット感です。緩くもきつくもなく、足を動かしても当たって痛いところがないことが重要です。第二に着脱の容易さです。ジッパーがワイドに開いて履いたり脱いだりがストレスなく行えることが望まれます。第三に歩きやすさです。ツーリング先ではバイクを降りて歩くこともありますので、歩く動作を妨げないことが必要です。第四に安全性です。万が一の場合に爪先、踝(くるぶし)、脛(すね)などをしっかりと守ってくれなければなりません。これらを全て満たすものを見つけるのは容易ではありませんでした。
 悩んだ挙句に購入したのはSCOYCO(スコイコ)というブランドのMT018WPというライディング・ブーツです。SCOYCOは中国のブランドで、香港やマカオに近い広東州の仏山市(Foshan City)にあるライディング・ギアのメーカーです。1998年から海外のブランド向けにOEM生産を開始し、2003年から自社ブランドSCOYCOによる販売を行っています。この会社の設立のエピソードが興味深いので簡単に紹介します。この会社の前身はオートバイ部品のトレーダーでした。ある日この会社の経営者は中国国内で開催されていたモトクロスの国際競技を見学に行きました。そこで彼が目にしたのは、Tシャツとジーンズで競技に参加している中国の選手たちでした。それ以来、彼は中国の選手たちにも海外選手並みにプロフェッショナルなプロテクタや道具を使わせてあげたいと思うようになりました。そして1998年にモトクロス用プロテクタなどを生産する会社を設立し、上述のようにOEM生産から始めて自社ブランドで販売するようになり、今ではロードレースやツーリング用品にまでビジネスを拡大して来ました。主なマーケットはヨーロッパで、徐々に世界中に進出しているということです。デザインから製造までを一貫して自社内で行っているそうです。
 以下にMT018WPの感想を述べます。上述の第一から第四までのポイントは一応クリアしており及第点だと思います。フィット感、着脱性は良好で、ヒールが低いので歩きやすく、プロテクションにも充分な配慮がなされているようです。難点を挙げるとすれば、操作性でしょうか。これは試着段階では試すことができなかったため仕方ありませんが、二十年以上愛用してきた以前の物と比べるとかなり見劣りがします。まず、スキー靴か安全靴のような固いシェルが問題です。安全性とトレードオフになるため、ある程度は仕方ないのですが、爪先の触覚が皆無になり、特にシフトアップの時にシフトペダルに触れているか否かが感じ取れません。また、爪先の形状がドーム状に膨れているのでステップとシフトペダルの間に爪先を入れるのに苦労します。次にヒールの形状に難があります。靴底がフラットで歩きやすいのですが、土踏まずの窪みが浅いのでステップに引っかかる感覚が薄くなります。今まで使っていたブーツでは、ステップにヒールを引っ掛けることで足の位置決めができ、ステップを前に蹴り出すことで重心移動を開始することができました。しかし新しいブーツは靴底がステップの上をズルズルと動いてしまいます。
 スリムな爪先形状で、はっきりしたヒール形状を持ち、使い込むほど足に馴染む本革製の古いブーツとの別れが惜しいです。しかし、レーシング・ブーツをはじめとする最近のブーツはみなスキー靴のように固いシェルなので、慣れの問題なのでしょう。後戻りはできませんから時間をかけてでも慣れて行かなければなりません。

DSC06060.JPG
20数年間愛用したライディング・ブーツともお別れ

nice!(30)  コメント(14) 
共通テーマ:アート

8の字ターンの練習 [ZZ-R1100]

 暖かい日が多くなり、一気に春めいて来ました。オートバイに乗るには最適な季節の到来です。本格的なツーリングシーズンを前に、基本に立ち返って傾斜走行の練習をしました。傾斜走行とはスラローム、8の字、クランク、S字など、車体を傾斜させて走ることを言い、運転免許試験や競技会などでアクセルワーク、ブレーキング操作、バランス感覚などを試すために行われます。特に、離れた2点の間を8の字を描くように走る8の字ターンは上記の要素を全部含む最も基本的な走行技術と言われています。従って今回は20メートルほど離れた2点に空き缶を立てて8の字ターンの練習を重点的に行いました。
 オートバイという乗り物は速度を上げるほど安定するので、真っすぐ速く走ることはとても簡単です。しかし極低速で車体を傾けると容易に倒れてしまうので、ゆっくりと小さく曲がることが一番技術を必要とします。左回り、右回りの小ターンに加えて、急加速、急減速の練習が一度にできる8の字ターンは運転技術の基本を学ぶには最適な練習法と言えるでしょう。久しぶりに8の字走行をしてみると、最初のうちは全然イメージ通りには走れませんでした。運転感覚を維持するには定期的な練習が必要だと再認識しました。8の字ターンの仕方は色々あるとは思いますが、絶対に転倒しないことを最優先に考えると次のような方法が一つのやり方でしょう。

MAH00257 (1).JPG

 まず、一つ目のターンを終えたらフル加速して次のターンへ向かい、二つ目のターンの手前で急減速します。ギアは終始1速しか使いません。ブレーキは基本的にはエンジンブレーキとリアブレーキしか使いません。充分に減速したらターンの内側に重心を移して故意にバランスを崩します。リアブレーキは引きずったままにして、後輪を中心に円を描くようなイメージで旋回を開始します。するとステアリングが自然に切れ始めますので更にステアリングを一杯まで切り増してターンをします。

MAH00257 (2).JPG

MAH00257 (3).JPG

この時重要なのが視線です。後ろを振り向くようにしてターン後に進むべき方向を見ます。上半身を捻って視線と同じ方向に胸を向けるように意識すると良いでしょう。エンジンの回転数を一定に保ち、速度はリアブレーキで調節します。

MAH00257 (4).JPG

旋回中にエンジンの動力が途絶えると転倒しますので、エンジンはある程度の回転数を保ったまま、上半身を内側に倒す角度とリアブレーキの強さで回転半径をコントロールします。クラッチはつないだままにして絶対に切りません。切った途端に転倒します。この方法では鋭くクルっと曲がることは難しいですが、転倒しそうになったらエンジンの回転数を上げれば自動的に車体が起き上がってきますので、転倒の危険性は少ないでしょう。ターン中にエンジンの駆動力を弱めると同時にリアブレーキを完全にリリースするとバランスが崩れて転倒しそうになります。その車体が倒れる力を積極的に旋回に変換してやればより小さな回転半径で鋭く曲がれると思うのですが、転倒の危険性が増して怖いので今回は安全重視の方法で練習しました。

MAH00257 (5).JPG

MAH00257 (6).JPG

恐怖心が先に立ってしまうとどうしても視線と上半身を次の進行方向へ向けるタイミングが遅くなって大回りになってしまいます。また、セルフステアでステアリングが切れるのを待っていても大回りになってしまいますので、いかに早く視線と上半身の方向を進行方向へ向け、ステアリングをフルロックまで切り増せるかが小回りをするコツだと思われます。言うは易しですが、実際にやってみると案外難しく、奥深さを感じます。上の写真でも、フルステアまで切るタイミングをもっと早くしてコンパクトに曲がりたいところです。上達の近道はありませんから練習あるのみですね。

hachinoji.gif
8の字の交点付近から撮影

nice!(31)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

足柄峠 [ZZ-R1100]

 足柄峠(759m)は箱根外輪山の北側に伸びた尾根上にある峠で、かつては東海道の要衝として関所や城が置かれました。この尾根が駿河国と相模国の国境であったため、現在も静岡県と神奈川県の県境になっています。この辺りは金太郎の生地とされ、いくつもの金太郎伝説が存在します。金太郎が熊と相撲をとったという足柄山は、この足柄峠から箱根外輪山で最も高い金時山(1212m)辺りまでの山地一帯を指します。足柄峠は古くは足柄坂と呼ばれ、万葉集にも詠われています。「足柄の御坂に立して袖振らば家なる妹は清に見もかも」(足柄坂に立って袖を振ったら家にいる妻からもはっきりと見えるでしょうか)という歌がそれで、現在の埼玉県に住んでいた藤原部等母麻呂(ふじわらべのともまろ)が防人(さきもり)に任じられ、任地に赴く時に埼玉の妻を想って詠んだ歌と言われています。
 足柄峠から富士山までは視界を遮るものが何もないため、富士山が良く見える名所としても知られています。峠の静岡県側に「誓いの丘」という展望ポイントがあり、そこから見る晴れた日の富士山はとてもきれいです。誓いの丘には富士測候所勤務の後に作家となり、富士山を題材にした作品を多く残した新田次郎の文学碑が建てられています。

DSC05410 (1).JPG
晴れた日には富士山がきれいに見える誓いの丘

DSC05415.JPG
残念ながらこの日の富士山は雲の中

DSC05417.JPG
新田次郎の文学碑

DSC05407 (1).JPG
足柄関所跡付近にて。バリアスコート施工後4か月経過も艶は健在。

MAH00238 (3).JPG

MAH00238 (4).JPG

MAH00238 (2).JPG

nice!(37)  コメント(12) 
共通テーマ:アート

バリアスコート [ZZ-R1100]

DSC04519.JPG

 今まではオートバイを洗車した後に、クルマにも使っているカルナバワックスを時々塗っていました。しかし、オートバイの表面は凹凸が多いので、細かい隙間に入ったワックスは拭き取りにくく、白いワックスかすが残ってしまうのが気になっていました。ワックス以外に何か使いやすいコーティング剤はないかと探したところ、プレクサスとバリアスコートという2つの製品が定番であることがわかりました。どちらもスプレーして拭き取るだけで汚れ落としと艶出しが行えるコーティング剤なのですが、2つを比較するとプレクサスはバリアスコートよりも洗浄力で勝るけれども艶の深みでは劣るという意見が多く見受けられました。汚れ落としよりも艶出しに重点を置きたいので、ワコーズのバリアスコート(WAKO'S Various Coat)を使ってみることにしました。

 使い方は簡単です。水洗いした後にスプレーして付属のマイクロファイバークロスで拭き取るだけです。水との馴染みが良いので、車体が完全に乾かなくてもそのまま塗って大丈夫だそうです。ただし、塗った後は2日間くらいは雨に濡れないようにする必要があるそうです。完全にガラス状の被膜ができる前に水に濡れるとムラができてしまうのだそうです。私は車体に直接スプレーするのではなく、スプレーしたクロスで拭くようにして塗布しました。その方が薬剤が無駄にならず経済的だと思ったからです。

DSC04521.JPG
マイクロファイバークロスが2枚付属している


 効果は噂に違わず上々でした。クリアな被膜が1枚できたように深い輝きが出て、車体への映り込みがとても美しくなりました。ワックスとも一味違う、ヌメっとした艶が得られます。25年前のオートバイとは思えないくらいピカピカになりました。この艶がどのくらい長く持続するのか楽しみです。

DSC03200 (1).JPG
映り込みが美しい。25年も乗っているバイクとは思えないくらいピカピカになった。

nice!(30)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

新そば・温泉・ワインディングロード [ZZ-R1100]

DSC03200.JPG

 久しぶりに晴天が約束された週末。オートバイに乗るには最適なシーズンですから走らずにはいられません。ワインディングロードを満喫し、途中で新そばと温泉を楽しむというプランで日帰りツーリングに行くことにしました。最初は富士スピードウェイから明神峠、三国峠を越えて山中湖へ至るルートでウォーミングアップ。山中湖畔で新そばを食べ、道志みちから山梨県都留市に抜ける山梨県道24号線でクネクネと紅葉を楽しんだ後に温泉に浸かり、道志みちの北側を走る山梨・神奈川県道35号線と神奈川県道518号線で更にクネクネって宮ヶ瀬湖に至るコースを走ることにしました。

 この時期としては気温が高く、走っていないと汗ばむほどの陽気になりました。前日までの雨の影響もあり、湿度が高く、雲が多めです。山中湖越しに見事な富士山が見えるはずの三国峠では、富士山に雲がかかって少々残念な風景でした。

DSC03192.JPG

DSC03205.JPG

DSC03208.JPG

山中湖畔まで下りたら、お蕎麦屋さんで昼食です。前に一度食べておいしかった「手打そば やまさと」に行ってみました。案の定、新そばが供されていました。このお店は盛り付けが上品すぎて物足りないので、替え玉を注文してせいろを2枚おいしくいただきました。

DSC03210.JPG

 お腹が一杯になったらワインディングロードを楽しみます。道志みちにある「道の駅 どうし」を少し過ぎた辺りから北西に折り返すと山梨県道24号線(都留道志線)になります。初めて通ったのですが、変化に富んだリズミカルなコーナーが続き、とても楽しい道でした。道坂峠のトンネルを越えた辺りからは山深い雰囲気になり、色付き始めた紅葉も楽しむことができました。

MAH00111 (2).JPG
ここを左に折れると山梨県道24号線(都留道志線)

MAH00111 (3).JPG
段々と山深い雰囲気になって来る山梨県道24号線

MAH00111 (4).JPG

 都留市まで来たら、山梨県道711号線の終点にある「芭蕉月待ちの湯」で温泉に浸かります。ここは源泉の温度が35.4℃しかないので湯船のお湯は加温しているようです。露天風呂からは沢のせせらぎが聞こえ、紅葉が始まった山も見えて良い雰囲気でした。

DSC00113.JPG

 温泉に浸かって小休止した後は道志みちの北側を走る山梨・神奈川県道35号線(四日市場上野原線)と神奈川県道518号線(藤野津久井線)を通って宮ヶ瀬湖へ向かいます。35号線は道志みちよりも一層山深い所を走るルートですが、全線舗装路でクルマも少なく走りやすい道でした。518号線は更に野趣溢れる険道で、道幅が一番細い所は2メートルとなります。道の両側に鉄柱が建っているゲートがあり、誤って大型車が入って来ないようになっていました。しかしこちらも舗装路で走りやすく、嫌と言うほどワインディングロードを楽しむことができました。

nice!(30)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

ブレーキフルード交換 [ZZ-R1100]

 我が家にわんこがいなくなってから写真を撮る機会がめっきり減ってしまい、最近バイクネタが多くなっています。今回もネタ不足につきバイクの話題にお付き合い下さい。

 前記事でブレーキパッドを交換したついでにブレーキフルードも交換することにしました。ブレーキフルードの交換方法は人によって様々で、カワサキのサービスマニュアルにはブレーキ操作を繰り返しながらブレーキキャリパから古いフルードを抜く方法が記されています。ところが一人で作業する場合、ブレーキ操作とブリードバルブの開け閉めを同時に行うのは無理があります。特に左フロントキャリパのフルードを抜く時にはハンドル右側のブレーキレバーと前輪左側のブリードバルブが遠すぎてうまく操作できません。そこで、ちょっとした道具を使うことで確実に早くブレーキフルードを交換できる方法がありますので、ご参考までに紹介したいと思います。

【用意するもの】
・ブレーキフルード少々(500mLで充分。ZZ-R1100の場合DOT4を使用。)
・シリンジ(50mL程度の物をできれば2つ)
・透明チューブ(内径Φ4mmのシリコーン製の物などを1メートルくらい)
・廃油受け(ペットボトルや空き缶など)
・めがねレンチまたはスパナ(ZZ-R1100の場合10mmレンチ)

 ブレーキフルードは車両メーカー指定の規格(DOT:Department of Transportation=米国運輸省規格)に合った物ならばどの銘柄でも使用できます。ところが、作業のしやすさを考えると前に使っていた物と同じ銘柄の方が都合が良いことを痛感しました。今回、安さに釣られてヤマハのフルードを購入しましたが、後述するように色が濃すぎて交換完了のポイントがわかりにくくなってしまいました。フルードの必要量は意外に少なく、前後ブレーキとクラッチの3か所を交換しても500mLもあれば充分です。開封後は吸湿してしまって長期保存ができないので、買い過ぎてしまわない方が無難です。

DSC04449.JPG
できれば前と同じ銘柄のブレーキフルードが良い。量は500mLで充分。

 シリンジはプラスチック製の安い物でOKです。先端は内径4mm程度のチューブがしっかり装着できるように5~6mmの外径の物を選ぶと良いでしょう。テーパー状になっていれば更に良いでしょう。シリンジ容量は50mLの物が使いやすいです。透明チューブはブレーキキャリパのブリードニップルの径に合った物を選びます。ZZ-R1100の場合、ニップル径が6mmであったため、それよりも少し細い内径(4mm)のシリコーンチューブを使用しました。下の写真のようなシリンジとチューブがセットになった物も売っていますが、チューブの内径が明示されておらず、結局は細すぎてニップルに入りませんでした。保険で買っておいた4mm径の物を使用しました。

DSC04490.JPG
シリンジとシリコーンチューブ。セットで売っていたがチューブ径が細すぎて使えなかった。

【作業方法】
1.シリンジとキャリパのブリードニップル間を50cm程度の透明チューブで接続する
2.もう1本のシリンジに新しいブレーキフルードを満たしておく

DSC04510.JPG
2本シリンジがあれば、2本目には新しいフルードを入れて供給用として使う。こぼさなくて済むので作業しやすい。

3.フルードが入っているリザーバータンクの周りを養生し、キャップとダイヤフラムを外す

DSC04504.JPG
フルードがこぼれた時のために養生をし、リザーバータンクのキャップを外す(黒いゴムはダイヤフラム)

DSC04508.JPG
ダイヤフラムを外すと茶色に変色したフルードが見える

4.キャリパに接続したシリンジのピストンを少し引いてチューブ内を負圧にしておく
5.ブリードバルブのナットをめがねレンチかスパナを使ってチューブにフルードが出て来るまで緩める

DSC04505.JPG

6.フルードがスムーズに出てきたらシリンジのピストンをゆっくりと引いてフルードを抜く

DSC04509.JPG
シリンジを使って古いフルードを抜き取る

7.リザーバのフルードが底をついてエアを吸い込まないように新しいフルードを別のシリンジからリザーバに注入する
8.抜き取り用のシリンジが一杯になったら負圧を保ったままブリードバルブを閉める
9.一杯になったシリンジをチューブから外し、フルードを廃油受けに捨てる
10.シリンジを再びチューブに取り付け、上記4.~9.を繰り返す
11.上記作業を2~3回繰り返すと変色した古いフルードが出て来なくなり、チューブ内が透明になる
12.透明な新しいフルードしか出て来なくなったら負圧をかけたままブリードバルブを閉める
13.ゆっくりとブレーキ操作をしてエアが噛んでいないことを確認する
14.フルードを規定量に調整する(リザーバーの窓か内壁の線で確認)
15.リザーバータンクのダイヤフラムとキャップを元に戻す

このようにシリンジを使用してキャリパーからフルードを強制的に抜けば、エアを噛むことなく効率的に作業を行えます。何よりもブレーキ操作をする必要がないので、一人で作業する場合に手が届かなくて困ることがありません。注意すべき点はリザーバータンクが空にならないように時々上から新しいフルードを注ぎ足してやることです。空になってしまうとエアを噛んでしまうのでエア抜きが大変になります。供給用にもう1本のシリンジを使えば、リザーバーや車体の周りにフルードをこぼさなくて済むので便利です。ブレーキフルードはこぼしたままにしておくと塗装が腐食しますので、もしもこぼしてしまったらすぐに濡れ雑巾できれいに拭き取っておきましょう。ZZ-R1100のフロントはダブルディスクなので、同じ作業を左右2度行います。リアはシングルディスクですが、両側のポッドにそれぞれブリードニップルがありますので、両側とも同じ作業をします。クラッチはクランクケース左側にブリードニップルがありますので、そこにチューブとシリンジを接続します。フルードの交換作業が終わったら、走り出す前にブレーキやクラッチが正しく動作しているか必ずチェックするようにして下さい。

 今回失敗したのは、前に使っていたフルードとは違う銘柄を使ってしまった点です。上記11.でブレーキ系全体が新しいフルードで満たされるとチューブ内のフルードの色が変わって交換作業の終了ポイントがわかるのですが、写真を見てもわかる通り、劣化したフルードと新しいフルードの色の差が小さくて、全部が置換されたかどうかがはっきりとわかりませんでした。仕方がないのでリザーバータンク3杯分くらい新しいフルードを注ぎ足したところで全部が置換されたと判断しました。まさかヤマハのフルードがこんなに濃い色だとは知らなかったのは不覚でした。

 新しいフルードを入れるとタッチがカチッとして気持ちが良いです。ブレーキフルードはブレーキ内部が錆びないようにある程度の吸湿性を持たせていますが、吸湿した状態でブレーキを酷使するとご存知の通りベーパーロックという現象が起きて制動不能になります。ベーパーロックはブレーキング時に発生する熱により、ブレーキフルードよりも沸点が低い水が沸騰して気体となり、エアを噛んだ状態になる現象です。ブレーキが効かなくなると重大な事故につながりかねませんので、フルードの定期的な交換を心掛けたいと思います。

nice!(29)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

ブレーキパッド交換 [ZZ-R1100]

 先日ユーザー車検を受けるためにブレーキ周りの点検をしていた時に、フロントパッドの厚さが交換の目安となる1mmに近づいていることに気付きました。そこでブレーキパッドを前後とも新しい物に交換しておくことにしました。今までは前後ともカワサキ純正(TOKICO製)のブレーキパッドを使用していましたが、全部をいっぺんに取り換えると結構なお値段になってしまいます。悩んだ挙句、初めて社外品を使ってみることにしました。使用するパッドは定番の赤パッド(株式会社デイトナ)を選びました。価格で選ぶ部品ではないとは思うのですが、赤パッドは世間で一定の評価を得ていますし、お値段は純正品の半額で済みますので、気に入らなければ純正に戻すつもりで試してみることにしました。フロント用(品番79828)は2セット、リア用(品番79825)は1セット必要です。紙面の都合で今回はフロントパッドの交換作業のみを紹介します。

DSC04473.JPG

 フロントのブレーキパッド交換はとても簡単です。点検時と同じようにキャリパのパッドスプリング(板ばね状のカバー)を外せば、キャリパを降ろさなくてもパッドを交換することができます。ただし、パッドスプリングを留めている2本のねじは通常のドライバではタイヤと干渉して回すことができません。軸が短いスタビードライバやラチェットハンドルを使用して外します。

DSC04475(1).jpg
丸印の2本のねじを外すとパッドを交換できるが、タイヤと干渉して普通のドライバが入らない

DSC04515.JPG
ラチェットハンドルに6.35mm四角→六角変換アダプタを介してドライバビットを取り付けた

パッドスプリングを外すと、2枚のパッドを貫通しているパッドピンが見えてきます。パッドピンには抜け止めのクリップ(βピン)が刺さっていますので、まずはそれを抜きます。ところがβピンはキャリパの外側の壁のすぐ内側にあり、目視では見ることができません。そこで、手探りでβピンの位置を確認し、尖った物の先端をβピンの輪に通して引き抜きます。私はドライバセットに入っている先端の尖った千枚通しのような道具を使って抜いています。βピンが抜ければパッドピンをスライドさせて抜くことができます。

DSC04476.JPG
細い棒状の物を使ってβピンを抜く

DSC04477.JPG
パッドピンをキャリパーから引き抜く


DSC04479 (1).JPG
外したβピンやパッドピンは汚れているのでパーツクリーナーや金属磨きできれいにする

パッドピンが抜けると2枚のブレーキパッドを取り外せるようになります。しかし、古いパッドを外す前にキャリパーピストンを押し戻しておくことが必要です。なぜならば、新しいブレーキパッドは摩耗した古い物よりも厚いので、古いパッドが収まっていたスペースにそのままでは入らないからです。ウォーターポンプ・プライヤなどを使って、古いパッドをゆっくりと押し戻すとピストンが戻って行きますので、数mm押し戻して新しいパッドが入るスペースを確保します。

DSC04478.JPG
ウォーターポンプ・プライヤなどを使ってピストンを押し戻しておくことを忘れずに

あとは古いパッドを引き抜いて、新しいパッドを挿入して、パッドピンとβピン、そしてパッドスプリングを元に戻せば片側が終了です。取り外した古いパッドの厚みを測定したところ1.8mmでした。まだ限界には達していませんでしたが、早めに交換しておけば安心できます。

DSC04494.JPG
新しいフロントパッド(左)の厚みは5mmなのに対して、古いパッド(右)は1.8mmまで摩耗していた

 ZZ-R1100のフロントブレーキはダブルディスクなので、右側が終わったら左側も同じ作業をする必要があります。左側もキャリパを外さずにサッサと終わらせる予定でした。しかしここでアクシデントが。パッドスプリングを固定している2本のねじのうち上側の一本が固着していてプラスねじの頭をナメそうになってしまいました。このままではねじをナメることは必至なので、仕方なくキャリパを外すことにしました。それにしても、なぜこの場所にプラスねじを使うのか不思議でなりません。前述のように、通常の長さのプラスドライバは使えないのですから、六角穴付きボルトにしておいてくれればL型レンチで回すことができますし、少々固着していても強いトルクをかけて回すことができるので、ねじをナメてしまうような事故も起こらないと思うのです。

DSC04500(1).jpg
丸印のねじが強く固着していて外すことができなかった

DSC04501(1).jpg
仕方なく2本のキャリパマウントボルトを抜いてブレーキキャリパをブレーキディスクから外した

キャリパはフロントフォークに固定している2本のボルトを抜くことで外すことができます。キャリパが外れればタイヤに邪魔されることなくパッドスプリングを留めているねじを外せるはずです。ところが、ねじの固着が激しく、プラスドライバではどうやっても外すことができません。そんな時に便利なのが「ネジザウルス」(バイスザウルスPZ-64)です。バイスの先端に入っている縦溝がねじの頭を掴んで離さないので、錆びついたねじでも、ナメてしまったねじでも簡単に外すことができます。

DSC04502.JPG
ネジザウルスは大発明だと思う。困った時の強い味方。

パッドスプリングが外れればあとは右のキャリパと同じ手順でパッドを交換します。パッドを交換したらキャリパをフロントフォークに戻して、2本のキャリパマウントボルトをトルクレンチを使用して規定の34 N-mで締め付けます。これでブレーキパッドの交換は終了です。パッドを交換した直後はピストンの遊びが取れていませんので、ブレーキレバーを握ってもスカスカしてブレーキが効きません。遊びがなくなって当たりが出るまでブレーキレバーを何回かゆっくりと深くまで握っておくことを忘れないで下さい。間違ってもすぐに走り出さないようにして下さい(これ重要)。リアのパッド交換も基本的にはフロントと同じです。ただし車体の下側からしかパッドにアクセスできないためキャリパの中が全く見えません。リアは最初からキャリパを外して作業した方が良いでしょう。なお、リアはパッドピンが2本あるのと、パッドを押さえているパッドスプリングが板ばねではなく針金状になっているところがフロントとは異なります。

 デイトナの赤パッドの印象は、正直言ってまだ良くわかりませんが、フロントに関しては握り始めから良く効くようになりました。ただ、これはパッドの違いと言うよりは、同時に交換したブレーキフルードに関係している可能性もあります。とりあえず現時点では純正品に対して遜色はなさそうです。雨天時の効きと、寿命が気になるところですが、答えが出るまでにはまだまだ長い時間が必要となりそうです。リアに関しては慣れの問題だと思いますが、純正品のフィーリングの方が好みのような気がします。

 ねじ固着の苦い経験から、パッドスプリングを固定しているねじを六角穴付きボルトに交換することにしました。注文したねじは日産ネジ株式会社の「フランジボタンキャップ(ステンレス)M4×6mm」です。これならドライバが使えなくてもL型レンチで脱着できますし、固着していても強いトルクをかけて回すことができます。同じ型のキャリパを使用している車種のオーナーさんにはお薦めのアイテムです。

DSC04517.JPG

DSC04503.JPG
ねじを交換することでL型レンチで楽々脱着可能になった

nice!(30)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

ヘルメットにマイクを取り付け [ZZ-R1100]

 オートバイにカメラ(DSC-RX0)を取り付け、USB端子から電源を採れるようにしたので、走行中の動画を長時間撮影できるようになりました。しかし、録音される音声が風切音とエンジン音だけではどうも面白味に欠けます。そこでヘルメットにマイクを付けてコメントを録音できるようにすることにしました。ヘルメット内部に付けるのに適当なマイクがないかと市販の物を探しましたが、どれも意外にサイズが大きくて、ヘルメットの中に仕込めそうなものがありません。スマホのイヤホンマイクくらいの大きさが丁度良いのになあと安い物を物色したところ、なんと百円均一ショップにあるではないですか。これならば失敗しても惜しくないので、早速買ってきて改造することにしました。ヘルメットからカメラの外部マイク端子までをつなぐために使えそうなステレオ延長コードも売っていましたので一緒に購入しました。

DSC04391.JPG

DSC04392.JPG

 上の写真が100円のイヤホンマイクです。必要なのはミニプラグとマイクだけなので、マイクより先に付いているイヤホン部分は取り外します。そのためにマイクケースの殻を割ってみました。コードに傷が付いても構わないイヤホン側から精密ドライバを挿入してこじるとパカっと殻が2つに割れました。

DSC04395.JPG

イヤホンマイクの3.5mm4極ミニプラグにはCTIA(Cellular Telecommunications Industry Association)とOMTP(Open Mobile Terminal Platform)の2種類の規格があり、ピン・アサイメントが異なります。CTIA規格は米国で、OMTP規格はEU圏で制定されました。今回購入したイヤホンマイクはiPhone対応と書いてあったので、CTIA規格になります。CTIA規格の4極ミニプラグのピン・アサイメントは次の写真のようになっています。

DSC04404 (2).JPG
CTIA規格イヤホンマイクのピン・アサイメント


因みに、OMTP規格はMICとGNDが上の写真とは逆になります。しかし、間違えて異なる規格の物を差し込んだとしてもマイクが使えなくなるだけでイヤホンは使えます。また、機器もイヤホンマイクも壊れることはありません。プラグインパワー機能を備える機器はMIC端子に2V程度のバイアスをかけているのですが、イヤホンマイクに使われているエレクトレットコンデンサーマイクはその名の通りコンデンサーなので、MICとGNDが逆の規格の物を差し込んだとしてもマイクが機能しないだけで、壊れてしまうことも無駄な電流が流れ続けてしまうこともないのです。このように、間違えても大きな問題が起こることがなかったため、2つの規格が共存するややこしい事態が放置されたままなのでしょう。

 ところで、カメラに接続するステレオマイクは同じ3.5mmミニプラグでも4極ではなく3極の物を使用しており、ピン・アサイメントも異なります。従ってイヤホンマイクをカメラの外部マイク入力にそのまま差し込んでも使えません。ステレオマイクのピン・アサイメントを下の写真に示します。

DSC04407 (2).JPG
ステレオマイクのピン・アサイメント

今回は1つのマイクをモノラルマイクとして使いたいので、マイクユニットのプラス端子から出る信号を上のプラグのMIC-RとMIC-Lの両方に入れることにしました。そうすることで再生時に音声が中央から聞こえてくるようになります。ピン・アサインの整合性を取るために次のように配線をし直します。

DSC04396.JPG

まずイヤホンにつながっている2本のリッツ線(赤と青)を切断し、使用しないイヤホンを除去します。その後、切断した2本を束ねてはんだ付けします。表面のエナメル被覆ははんだの熱で溶けてしまいますので、普通にはんだ付けするだけでOKです。これで4極プラグの先端2つの端子が一つに束ねられました。

DSC04397.JPG

次にマイクユニットのプラス端子にはんだ付けされているリッツ線(緑)をマイクユニットのGND端子に移します。これで4極プラグの根元側(先端から4つ目)の端子がGNDに接続されました。

DSC04398.JPG

更に最初に束ねておいた2本のリッツ線(赤と青)をマイクユニットのプラス端子に接続します。これで4極プラグの先端から1番目と2番目の端子がMIC(+)に接続されました。4極プラグの先端から3番目の端子は元々GNDに接続されていましたので、4極プラグは先端から順にMIC(+)、MIC(+)、GND、GNDとなりました。これでステレオマイクの3極ミニプラグと互換性のあるモノラルマイク4極プラグが完成したことになります。あとは殻割りをしたマイクケースを元通りに嵌め込んで超小型マイクの製作は完了です。

 次に、作製した超小型マイクをヘルメットに仕込みます。視界の邪魔にならず、風の影響を受けず、口元に近い場所を探すと、チークパッドの前端が良さそうなことがわかりました。チークパッドを外し、カバーをめくってマイクを発泡スチロール製のチークパッド本体に粘着テープで固定しました。マイクはチークパッドの厚みにすっぽり隠れてしまうので、カバーを被せたらマイクがどこにあるのかさえわからなくなりました。ヘルメットの着脱にも支障はなく、視界も全く妨げないで済みました。音声は想像以上に明瞭に録音できます。あとは実際に走って風切り音がどの程度かをテストしたいと思います。

【追記】
走行中の音声を録音してみたところ、風切り音はほとんど録音されず、肉声とエンジン音のバランスも良いバランスでした。ただし、マイクの出力レベルが予想以上に高く、カメラの方で録音レベルを低く設定する必要がありました。録音の音声レベルを低く抑えさえすれば、音が歪むこともなく適切に録音ができました。

DSC04401(2).jpg
黄色の丸で示した辺りにマイクが仕込まれている。もはやマイクの存在すらわからない。白いプラグがマイク用。黒いプラグがスピーカ用。




nice!(30)  コメント(11) 
共通テーマ:アート

オートバイにUSB電源を取り付け [ZZ-R1100]

 オートバイに取り付けたナビやカメラの電源をUSB端子から採れると便利なので、ZZ-R1100にUSB端子を付けることにしました。取り付ける製品の条件は、
(1)ON/OFFスイッチがあること
(2)2ポートのUSB電源出力があること
(3)防水仕様であること
としました。アクセサリー電源の系統からではなく、バッテリーから直接配線したかったので、使用しない時に確実にUSB電源が切れるようにON/OFFスイッチ付きの物にしました。また、使用するデジモノはナビとカメラなので、出力は2ポートとしました。これら(1)~(3)の条件を満たす物となるとほとんど選択肢はなく、アマゾンで「SONONIAオートバイ用デュアルUSBポート携帯電話充電器ソケット電源スイッチ付き」という製品を購入しました。注文すると4~5日で中国から簡素な梱包袋に入った製品が直接届きました。

DSC04363.JPG

DSC04359.JPG

本体には1.5メートルのケーブルとヒューズが付いていました。付属のハンドルバーマウントは、色々な太さに対応できるように帯状のゴムシートが3枚付いていました。更に黒い結束バンドが4本付属していました。USBポートとヒューズケースには一応ゴムのカバーとブーツが付いていますが、防水性能はあまり期待できない感じの緩さでした。動作チェックのために12Vの電源に接続してみました。出力電圧を測定すると、2ポートとも5.13Vが出力されていました。消費電流を測定すると、スイッチOFFの時には0mA、スイッチONで無負荷の時には22mAが流れました。スイッチOFFでは完全にバッテリーから切り離され、スイッチONではほとんどON表示用のLEDしか電力を消費しないことが確認できました。

 次に取付方法を考えます。ZZ-R1100はセパレートハンドルで、しかもハンドルパイプが露出している部分がありません。そのため素直に取り付けられそうな場所が見つかりません。ステーを自作することも考えましたが、付属のハンドルバーマウントがぎりぎりグリップラバーの上からでも入る太さでしたので、とりあえず左グリップの根元に付けてみることにしました。クラッチやウインカーの操作には何とか支障はなさそうです。配線はキーシリンダーの右下にハーネスのクランプリングがありますのでそこを通して、他のハーネスと同じようにフレーム前方の穴を経由して内部へ引き込むことにしました。あとはエアクリーナーボックスの右側を通してフレーム沿いにバッテリーまで導きます。ところが悲しいことに1.5メートルでは配線がわずかに足りませんでした。

DSC04374(1).jpg

仕方がないので配線の途中を切断して同じような太さの電線で延長します。安物のスピーカーケーブルが丁度良い太さでした。芯線をはんだ付けしたら熱収縮チューブで絶縁します。外側も熱収縮チューブで保護しておきました。

DSC04371.JPG

DSC04372.JPG

ケーブルが延長できたら車両に実装します。他のハーネス類と一緒にキーシリンダの右側のクランプリングを通して、さらにフレーム右側の穴から車体の内部へ引き込みます。

DSC04378.JPG

その先も他のハーネスと同じようにフレーム右側に沿ってバッテリーまで導いて行きます。必要に応じて結束バンドを使用してケーブルを固定します。通電チェックをしてOKならばガソリンタンクを元通りに取り付けて作業終了です。

DSC04375.JPG

DSC04389.JPG

スイッチをONにしてナビとカメラを同時に作動させてみました。両者とも充電が開始され、一応問題なく動作しているようです。ステアリングを左右に一杯に切って、部品の干渉やケーブルの張りがないかもチェックしましたが、特に問題はなさそうでした。

 この製品はスイッチのストロークとクリック間が充分にあり、手袋をしていても確実に操作できます。また、ONの時には赤いLEDが点灯するので、スイッチの切り忘れもなさそうです。ただ、左手のスペースが狭くなってしまったので、長距離走った時に悪影響が出ないかが少々心配です。運転に支障が出た場合には取り付け場所を変更しようと思っています。欲を言えば、ヒューズケースがUSB端子に近い所ではなく、バッテリーに近い所に付いていて欲しかったです。その方が取り付けの収まりが良く、防水の面でも有利であることと、万が一配線の被覆が溶けてショートしてもヒューズが溶断して火災を防げる確率がより高くなり、安全上も有利です。気が向いたらヒューズケースをバッテリー側に移動させる改造を行うかも知れません。


【追記】

 オートバイ用品を扱う株式会社デイトナから「マルチバーホルダー」というシリーズ名で様々な取り付け方法に対応する金物が発売されているのを見つけました。その中から「マスターシリンダークランプ ショートタイプ」(品番92746)という物を購入して取り付けました。ブレーキやクラッチのマスターシリンダ(フルードが入っているところ)をハンドルに取り付けている2本のボルトを利用して固定できるようになっています。ボルトは付属の長い物に交換します。強度も充分で、ウインドスクリーンにも干渉せず、USB電源をすっきりと取り付けることができました。

DSC04492.JPG

DSC04498.JPG

nice!(33)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

オートバイにカメラを取り付け [ZZ-R1100]

 前回紹介したソニーのコンパクトデジタルカメラDSC-RX0は、ちょうど35mm銀塩フィルムの箱くらいのサイズなので、オートバイに取り付けて動画を撮るのに最適です。ソニーはこのカメラをアクションカムではなくコンデジのCyber-shotという位置付けにしていますが、動画撮影機能は非常に充実しています。実際、ソニーのホームページではこのカメラを映像制作の現場で使用している例を紹介しており、動画撮影用のオプションも数多くラインアップされています。今回、RX0をZZ-R1100のサイドミラーに取り付けてみることにしました。取り付けに当たってはアクションカム用のオプションとして販売されている「ロールバーマウントVCT-RBM2」を使用しました。このマウントには様々な太さの物に取り付けられるように、直径25mm~45mm用の固定バンド(小)と、直径45mm~65mm用の固定バンド(大)が付属していました。サイドミラーには(小)のバンドがぴったりでした。このロールバーマウントとカメラの間に「モーターバイブレーションアブソーバーAKA-MVA」を挿入するとエンジンからの振動の影響が軽減できるとソニーのホームページに書いてありましたのでそちらも購入しましたが、挿入すると余計に大きな振動が増えて逆効果でした。マウントに直接カメラを固定したら、何の問題もなく撮影できました。

DSC04330 (1).JPG

DSC04324 (1).JPG
2か所の関節で上下左右方向に角度合わせができる

DSC04345.JPG
防振効果を期待して購入したモーターバイブレーションアブソーバーは逆効果であった。無い方が良い。

 試しにオートバイを走らせて動画を撮影してみました。雨が降ったり止んだりの天気でしたが、防水仕様なので何の心配もなく録画することができました。下にその一部を紹介します。アップロードするまでにかなり画質が低下してしまいましたが、元のファイルをフルハイビジョンのテレビで見ると充分に満足できる画質でした。各社から発売されているアクションカムは画角が広いので、見ていて画面の周辺部で像が歪むことが気になっていました。しかしRX0は35mm換算で24mm相当の画角なので、そのような違和感を感じることはありません。今まで動画撮影には全然興味がなかったのですが、こうして撮った画像を大画面で見てみると、ツーリングが2度楽しめて案外面白いかも、と思えてきました。






nice!(32)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

早すぎる梅雨明け [ZZ-R1100]

 6月29日に気象庁から「関東甲信地方が梅雨明けしたと見られる」との発表がありました。比較的梅雨明けが早かった去年と比べても7日も早く、平年よりも22日も早いということです。今後の猛暑や水不足が心配です。
 気象庁のデータを調べてみると、記録が残っている1951年以降では6月中に梅雨明けしてしまうのは今年が初めてでした。過去に一番早かった梅雨明けは7月1日(2001年)でしたので、それを2日更新したことになります。反対に一番遅かった梅雨明けは8月4日(1982年)でした。
 ちなみに、梅雨入りの方は一番早かったのが5月3日(1963年)で、一番遅かったのが6月22日(1967年と2007年の2回)でした。今年は6月6日でした。入梅が早かった1963年はほぼ3ヶ月間梅雨が続いたようです。それと比べれば1ヶ月足らずで明けてくれた今年の方が嬉しいですね。
 梅雨明け記念にという訳ではありませんが、軽くオートバイで走って来ました。涼を求めて標高の高い箱根の大観山を目指しました。下界は蒸し暑かったのですが、1,000メートル登ると気温は10℃ほど低く、心地良い風が吹いていました。早すぎる梅雨明けのためか、いつもなら多くのライダーで賑わう駐車場は閑散としていました。

IMG_0713.JPG

IMG_0724.JPG

IMG_0715.JPG

nice!(29)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

神奈川県道70号線秦野清川線 [ZZ-R1100]

 神奈川県道70号線は秦野市内の国道246号線名古木(ながぬき)交差点から清川村の県道64号線宮ヶ瀬北原交差点までを南北に結ぶ約30kmの峠道です。丹沢山地を南北に通り抜けられる唯一の舗装路で、途中のヤビツ峠を境に南側を表ヤビツ、北側を裏ヤビツと呼ぶこともあります。高低差は6百数十メートルに及び、林道の面影を色濃く残しています。
 南側から登ると、しばらくは大山に向かって緩やかな上り坂が続きます。すると突然に道路の真ん中に大きな鳥居が現れます。これは1859年(安政6年)に建てられた「小蓑毛の鳥居」で、ここから先は大山の神域であることを示します。沿道には小さな祠や石仏がいくつも見られ、この道が古くから大山詣のルートの一つであったことを感じさせます。

DSC03159.JPG
大山(中央の高い山)に向かって緩やかに登って行く


DSC03165.JPG
小蓑毛の鳥居。ここからは大山の神域であることを示している。


DSC03182.JPG
沿道には小さな祠が点在する


DSC03187.JPG

DSC03185.JPG

DSC03190 (2).JPG
沿道のポピー畑


 民家がなくなり森林が深くなってくると1~1.5車線の山岳道路となります。ブラインドコーナーの連続なので走行には注意が必要です。標高550メートル付近には菜の花台展望台があり、相模湾全域から富士山までを見通すことができます。


DSC03143.JPG
晴れた日には富士山が良く見える。中央の屋根は菜の花台展望台。


DSC03149 (1).JPG


DSC03142.JPG
菜の花台からの市街地と相模湾の眺め


 標高761メートルのヤビツ峠を抜けて清川村に入るとさらに林道の趣が増します。近くに渓流が流れていて釣り人を見かけることはありますが、表ヤビツに比べると人の気配がめっきり減少します。路面が荒れているところも多く、落石や木の枝などが散乱していますので、走行には一層の注意が必要です。県道64号線とぶつかるとそこが終点となり、宮ヶ瀬湖畔の立派な舗装路につながります。

nice!(33)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

胸部プロテクター [ZZ-R1100]

 過去5年間の統計によると、東京都内の二輪車の死亡事故における損傷部位は頭部47.5%、胸部27.0%、腹部7.8%、その他9.8%となっています。今までヘルメットの着用はもちろんのこと、脊椎プロテクターは使用していたのですが、胸部プロテクターは装着していませんでした。そこで、コストパフォーマンスが高いと評判のKomineのマルチチェストプロテクターSK-809(定価¥5,300)を購入してみました。同社にはSK-697など600番台の製品もありますが、600番台が取得しているのがヨーロッパの安全規格CE EN14021であるのに対して、800番台は更に厳しいCE Level 2規格のprEN1621-3を取得している点が異なります。構造を見てみると、600番台が一番外側にプラスチックのハードシェル、その内側にウレタン様のパッド、身体に密着する部分にメッシュ状の生地と3層の構造になっているのに対して、800番台はハードシェルの次にスポンジ状の層が追加されており、全部で4層構造になっています。また、メッシュ生地が「3D衝撃吸収メッシュ」と呼ばれる素材に変更されています。そのため、600番台は全層の厚さが約15mmであったのに対して、800番台は30mmと2倍に厚くなっています。安全、安心のために着用するものですし、価格も¥1,000しか違わないので、より安全性が高いと思われる800番台を選びました。


 形状は剣道の胴を小型にしたような形をしています。やや平面な形をしていることから、脇腹のプロテクション効果はないと思われます。動きやすさと誰にでもフィットする形を追求するとこれが限界なのでしょう。背中にX字のパッドがあり、そのパッドに4本のラバーベルトが集まって来る構造です。ベルトの調整範囲も充分で、フィット感も良好です。身体に密着する面に設けられた3D衝撃吸収メッシュという素材が面白い素材で、メッシュ状の網目の厚さ方向にも無数の足が生えていて、文字通り3D(3次元)のメッシュになっています。これにより通気性を向上させるほか、メッシュが厚さ方向に潰れるときに衝撃を吸収するようになっているようです。気温25度の晴天時にこの胸部プロテクターとDainese社の脊椎プロテクターを装着し、革のライディングジャケットを着て200kmほど走ってみましたが、特に蒸れるという感じもなく、不快感も動きにくくなることもありませんでした。リーズナブルな価格で大きな安心感を得られる優れた商品だと思います。

DSC03457 (2).JPG
胸部プロテクタ Komine SK-809 CE Level 2 Multi Chest Protector

DSC03460 (1).JPG
背面はX字のパッド(3D衝撃吸収メッシュ付き)でたすき掛けされる

DSC03461 (1).JPG
厚み方向に無数の足が生えている3D衝撃吸収メッシュ。通気性と衝撃吸収性を発揮する。

DSC03462 (1).JPG
背中には7年間愛用しているイタリアDainese社の脊椎プロテクターを装着する

nice!(25)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

新緑の中を走る [ZZ-R1100]

新緑の頃は1年の中で最もオートバイで走って気持ちの良い季節です。ゴールデンウイーク中は渋滞が懸念されますが、この時期にはできるだけ走っておきたいところです。連休の谷間の5月1日、午前中に時間ができましたので半日ツーリングに出掛けました。半日で帰って来られて、渋滞に巻き込まれず、新緑も楽しみたい。行く先は消去法で山中湖に決定しました。高速道路は渋滞のおそれがありますので一般道を使います。国道246号線などの主要国道も極力避けて、県道を走り継いで富士スピードウエイまで行くのがお気に入りのコースです。そこから明神峠、三国峠を越えて山中湖に下ります。その後は道志みちを使って宮ケ瀬湖を経由して帰路に就きます。道中の里山は新緑に覆われ、山中湖周辺の木々も鮮やかな緑に染まっていました。去年は標高が高い三国峠付近では桜が咲いていましたが、今年は桜の花は微塵も見られず、すっかり緑色になっていました。新緑と爽やかな風が気持ち良いので、富士スピードウエイ/山中湖間の峠道を行ったり来たり3回走っておきました。お天気にも恵まれ、目論見通り渋滞は皆無で順調な半日ツーリングを楽しむことができました。

DSC03128 (1).JPG
今年は例年よりも早く緑が鮮やかになっている

DSC03129.JPG
青空と新緑が爽やか

DSC03131 (1).JPG
四半世紀前のデザインはもはやレトロ?

DSC03136.JPG
宮ケ瀬湖周辺もすっかり緑に覆われていた

DSC03134.JPG
いつもオートバイで溢れかえっている宮ケ瀬湖北側の駐車場だがこの日は少なめ

DSC03135 (1).JPG
隣に停まっていたのは懐かしいHAWK-II。中型免許の教習車だったなあ。


(おまけ)
宮ケ瀬湖から市街地に下りる途中、清川村役場付近でネズミ捕りをやっていました。2~3日前に道志みちを走られたさる1号さんのブログで公務員さんに注意との情報を得ていましたので道志みちでは細心の注意を払っていましたが、道志みちを通り越した後に公務員さんと遭遇しました。下の写真の歩道の向こう側のフェンスの更に向こう側にスピードガンを構えた公務員さんが潜んでいました。数十メートル手前からだとフェンスの格子が隙間なく壁のように見えて、公務員さんの姿は全く見えませんでした。しかし、前方を走るゴミ収集車が急に減速したので幸運にも難を逃れました。ゴミ収集車の運転手さんに感謝感謝です。

trap.jpg
フェンスの向こう側の狭い所に公務員さんが潜んでいた(写真:google mapより)

nice!(30)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

のんびりツーリング [ZZ-R1100]

 春めいた陽気に誘われて、のんびりとツーリングに出掛けました。春とは言え、風はまだ冷たいので、朝は日が高くなるのを待って出発し、夕方も暗くなる前に帰って来るプランです。200kmを超えて走るのは今年初めてだったので、ライダーの慣らし運転も兼ねています。行く先は山中湖方面ということだけを決めて、どこで何をするかは風任せです。出発前に、先日修理したフットポンプでタイヤの空気圧を調整します。標準値は前後とも290 kPaですが、フロントは220 kPaまで低下していました。

 標高が低い所では桜が満開で見頃を迎えていました。大井松田IC付近の道路沿いに大きな一本桜が咲いていましたので停車して写真を撮りました。この峠を超えると富士山が裾野まで見渡せる絶景ポイントなのですが、残念ながらここからは富士山の頭しか見えませんでした。

DSC03089 (2).JPG
峠の一本桜。立派な枝ぶりに思わず停車した。道の向こうに富士山の頭が見える。


 富士スピードウェイから三国峠を越えて山中湖に行くことにしました。この辺りは標高が高いので桜はまだ咲いていませんでした。パノラマ台から山中湖越しの富士山を撮影して、一気に湖まで下ります。

DSC03100 (1).JPG
三国峠パノラマ台からの眺め


 山中湖畔まで下りると丁度お昼ご飯の時間になりました。偶然目に入った「手打ちそば」の幟にひかれて道志みちの入り口にある「やまさと」で蕎麦を食べることにしました。古民家を改装したまだ新しいお店のようです。駐車場は元のお庭だったところを整地しただけなので、サイドスタンドを立てるとズボズボと土にめり込んで行ってしまいます。オートバイが倒れないように両手でハンドルを支えながら、足先が届く範囲で石ころを探します。運良く丁度良い石が見つかり、つま先で掘り起こしてサイドスタンドの下に潜り込ませ事なきを得ました。

DSC03108.JPG
「手打ちそば やまさと」は古民家を改装したお蕎麦屋さん

DSC03112.JPG
庭を整地しただけの駐車場。スタンドがめり込んでしまうので石を埋めて対処。


 店内は好みのスタンダードジャズが流れていて良い雰囲気です。革のライダーズパンツを穿いている身には椅子席がありがたく感じられました。縁側の外には井戸が見えました。蕎麦打ちにはこの水を使用しているのでしょうか。注文は二八そばにしました。量は控えめでしたが、おいしくいただけました。

DSC03103.JPG
ライダーウエアを着ていると椅子席はありがたい

DSC03101.JPG
庭先に見える井戸

DSC03105 (1).JPG
量は控えめの二八そば。ざるの向きが普通とは逆になっている?


 腹ごしらえが終わったら次の行先を考えます。天気が良いので露天風呂に浸かろうと思い、ググってみると近くに日帰り温泉施設があることがわかりました。直接行くにはあまりに近い距離だったので、山中湖をぐるっと一周してから向かいました。山中湖畔の平野交差点から道志みちに入り、右手にローソンが見えたら反対側に左折すると「平野温泉 石割の湯」があります。木造の(おそらく)八角形の建物が特徴的です。泉質はpH10.2のアルカリ泉だそうです。お昼過ぎなのでまだそれほど混んでなく、ゆっくりと露天風呂を楽しみました。

DSC03114 (1).JPG
「平野温泉 石割の湯」で露天風呂に浸かってから帰路に就くことにした


 湯上りの汗が引いたところで道志みちを宮ケ瀬湖方面へ向かいます。ツーリングのベストシーズン到来ということもあり、道中多くのライダーとすれ違いました。1980年代はすれ違いざまにピースサインをするのがライダーたちの間で流行しましたが、その後流行も冷め、特に何もしない時代が長く続きました。しかし、ここ最近は「ヤエー」と言いながら腕を大きく振るのが流行ってきているようです。道志みちでは8割くらいの人がヤエーをして通り過ぎて行きました。この流行は2003年に2ちゃんねるバイク板「ピースしようぜ!」スレッドに書き込んだ人が、英語のYeah!をYaeh!と間違って綴ったのを面白がって広まったのが始まりらしいです。

 丹沢山地は花粉が多いようで、道志みちを走り出してしばらくすると鼻水が止まらなくなりました。フルフェイスのヘルメットを被っているとどうすることもできないので困ります。宮ケ瀬湖の北側にある駐車場まで辿り着き、やっと顔を拭えました。宮ケ瀬湖の駐車場は相変わらずオートバイが無数に停まっており、二輪車不況はどこ吹く風です。最新のマシンから懐かしい旧車まで様々なマシンを見ることができ、さながらオートバイの品評会のようです。その後は市街地で若干の渋滞がありましたが、予定通り暗くなる前には帰宅することができ、のんびり慣らしツーリングを終えました。

DSC03122 (1).JPG
宮ケ瀬湖でも桜が咲いていた

nice!(33)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

フットポンプの修理 [ZZ-R1100]

 タイヤの空気圧は思いのほか変動しますので、オートバイもクルマもこまめに点検、調整するようにしています。走り出す前にちょこっと調整するのに便利なのがこのフットポンプ(大橋産業BALフットポンプ)です。ホームセンターなどで大抵¥1,000以下で手に入ります。この値段ですから、さすがに耐久性はあまり良くなく、先代はピストンを押すロッドの摺動部が割れてしまい、これが2代目になります。

DSC03094 (1).JPG
始業点検時に便利なフットポンプ


ところがこの2代目、先代では金属製だったエアチャック(タイヤのエアバルブと接続する部分)が、コストダウンのためかプラスチック製に変更されていました。案の定、1回使用しただけでエアチャックの内側が削れてスカスカになり、空気漏れがひどくて使い物にならなくなってしまいました。他の製品に買い直そうと探してみましたが、足踏み式で圧力計が付いていて、金属製のエアチャックだと確認できる物がみつかりません。仕方なく壊れたエアチャックを交換することにしました。

DSC03095 (1).JPG
プラスチック製のエアチャックが使い物にならない


 エアチャックには色々なタイプがあります。バルブとの接続方法がねじ式の物とワンタッチ式の物、チャックの内部構造がオープンタイプの物とクローズタイプの物などです。オープンタイプはタイヤからエアチャックを外した状態では外気とオープンになっており、ポンプ側の圧力が逃げる仕組みになっています。圧力計を備えたポンプを使う場合にはこのオープンタイプを使用しないと、タイヤからエアチャックを外してもホースの中に圧力がかかったままになってしまうので、圧力計とポンプの負担になってしまいます。一方、クローズタイプはタイヤに接続していない時にも密閉状態が保たれるので、エアコンプレッサと組み合わせて使用する際に空気が流出し続けるのを防ぐことができます。圧力計を使う時はオープンタイプ、エアコンプレッサを使う時はクローズタイプと覚えておくと良いでしょう。今回はワンタッチで着脱できてオープンタイプのエアチャックを購入しました。ホースの内径が5mmでしたので、1mm大きめを選択し、外径6mmのタケノコプラグを備えた物にしました。更に抜け止めにホースクランプも注文しました。エアチャックは東洋金属製(コンドルブランド)オープンタイプ・クリップオン片口・61-S(¥593)、ホースクランプは米TRIDON製MH-4(¥172)です。いずれもモノタロウで購入しました。

DSC03085.JPG
ワンタッチ式のオープンタイプエアチャック。加工精度も良く、しっかりとした作り。


DSC03087.JPG

DSC03088.JPG
タケノコプラグの外径はホース内径よりも1mm大きい物を選ぶと良い


DSC03090.JPG
ステンレス製ホースクランプ。TRIDONはオートバイのホースにも使われている米国のブランド。


DSC03092.JPG
(+)ドライバ、(-)ドライバ、スパナのいずれでも回すことができる仕様になっている


 組み立ては至って簡単です。古いプラスチック製のエアチャックを外し、金属製のエアチャックを差し込み、ホースクランプで締めるだけです。タケノコプラグは1mm大きめでジャストサイズでした。ホースクランプは(+)ドライバでも(-)ドライバでもスパナでも締め付けられるねじが使用されていましたが、案外大きな力をかけて回さなければならないので、スパナを使用した方が良いでしょう。ただし、米国製のためかインチサイズになっていて、手持ちのスパナもボックスレンチも全滅で、モンキーレンチを使用して締めました。早速オートバイの空気圧調整に使ってみると、バルブへの食いつきも良く、ワンタッチで着脱できるので、元々のレバー式よりも使いやすくなりました。ブレーキディスクが邪魔なフロントタイヤにも容易に着脱できて作業がすごく楽です。部品の送料¥500を含めると、フットポンプ本体よりも高価になってしまいましたが、たとえ元々のエアチャックが壊れていなくても交換する価値がありそうです。


DSC03099.JPG

DSC03104.JPG
バルブへの
食いつきが良く、ワンタッチ式なので狭い所でも簡単に着脱できる

nice!(38)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

ZZ-R1100のオイル交換 [ZZ-R1100]

 バイクに乗る機会が少なくなる冬の間は普段できない整備をしておきましょう。前回オイル交換をしてからまだ2,000kmほどしか走っていませんが、かなりの時間が経過していますので、この機会にオイル交換をしておくことにしました。前回はオイルフィルタを交換していなかったため、今回はオイルフィルタも交換します。早速エンジンオイル、オイルフィルタ(部品番号16099-003)、ドレインガスケット(部品番号92065-097)を注文しました。今はインターネットで何でも手に入るので良い時代になりました。
 オイルには特にこだわりがありませんから、口コミでも評判は悪くないカワサキ純正のR4にしました。この車両が発売された頃のオイルの最高グレードはSG級だったのですが、今やSJ級が普通になっており、最新規格はSN級まであります。隔世の感を覚えずにはいられません。(オイルの規格にはアメリカ石油協会 (American Petroleum Institute)が定めたAPI規格というものがあり、ガソリンエンジン車の場合Sに続くAからZまでのアルファベットで表示されます。新しい規格はそれまでの規格のすべてを上回っていなければなりませんから、Zに近づくほど高性能なオイルということになります。ちなみにディーゼルエンジン車のエンジンオイルはSではなくCで始まります。)

DSC02723.JPG
今やSJ級がスタンダード

DSC02721.JPG
オイルフィルタと
ドレインガスケット2個を購入


 作業はまずエンジンの左側にあるオイルフィラーキャップが外れるかチェックすることから始めます。クルマやオートバイの整備の基本として、各種オイルや冷却水を抜く前に注入口が開くことをまず確認することが重要です。なぜならば、ドレインから抜いた後に注入口が固着して開かないという事態になると、自走できなくなる惧れがあるからです。

DSC02725.JPG
車体の左側に回りオイルフィラーキャップが開くことをまず確認する


オイルフィラーキャップが開くことを確認したら、車体の右側に回りロワーカウルを外します。

DSC02724.JPG

DSC02729(1).jpg
黄色の矢印で示した3か所を緩めるとエンジンオイルを排出できる(通常は真ん中のメインドレインボルトのみでもOK)

オイルパンの下を覗き込むと上の写真のように黄色の矢印で示した3本のボルトが見えます。左から順に、フィルタマウンティングボルト、メインドレインボルト、サブドレインボルトになります。通常は真ん中の一番低い所にあるメインドレインボルトを外すことでオイルパンのほとんどのオイルを排出することができますが、写真右のサブドレインボルトを外すとより多くのオイルを抜くことができます。更に、フィルタを交換する場合には写真左のフィルタマウンティングボルトを外すことになります。フィルタマウンティングボルトの近くにあるオイルホースのバンジョーボルトは間違って緩めないよう注意します。上記3本のボルトを17mmのレンチで外すとエンジンオイルが出てきますので、市販の廃油処理ボックスなどを利用してこぼさないように受けます。

DSC02735.JPG
フィルタマウンティングボルトを緩めるとフィルタカバーの周りからオイルが出て来る

フィルタマウンティングボルトを抜くと、フィルタカバーと共にオイルフィルタを取り外すことができます。エンジンオイルが完全に抜けるのを待つ間に、外した部品をパーツクリーナーできれいにします。ドレインガスケット(ドレインボルトワッシャー)は変形や段差が見られなければ再利用も可能ですが、安い物なのでオイル交換ごとに新品に取り換えた方が良いでしょう。フィルタカバーのOリングに損傷がないことも確認し、傷などがあれば新品に取り換えます。

DSC02736.JPG
外した部品を清掃。左が新しいオイルフィルタ。右が古いオイルフィルタ。

オイルフィルタの組み付けは下の図のようになっています(サービスマニュアルより抜粋)。オイルフィルタを外すときに、オイルフィルタ(G)とワッシャー(F)がオイルでくっ付いていることが多く、ワッシャー(F)を古いフィルタと一緒に捨ててしまわないように注意が必要です。
 オイルが抜けたらオイルフィルタを下図の通りに組み立てて、オイルパンに取り付けます。フィルタマウンティングボルトの締め付けトルクは20 N-mと規定されていますので、トルクレンチを使用して適切に締め付けます。更に2本のドレインボルトに新しいドレインガスケットを通して、それぞれ指定の29 N-mで締め付けます。ドレインボルトも締め過ぎ、ゆる過ぎを防止するためにトルクレンチを使用して適切なトルクで締め付けましょう。

oil_filter.png

DSC02738.JPG
新しいオイルフィルタをマウンティングボルトに取り付ける。スプリングとフィルタの間にワッシャーを入れることを忘れずに。

3本のボルトを適切なトルクで締め付け終わったら、車体の左側に回り、新しいオイルを注入します。オイルジョッキやじょうごがない場合は、折込広告などの艶のある紙をメガホン状に丸めてじょうご代わりに使用すると良いでしょう。PETボトルの上半分を切って使うのも良いかも知れません。
 新しいオイルを入れる際、オイルの入れ過ぎには注意が必要です。ZZ-R1100の場合、オイル容量は3.5リットルとなっていますが、オイルフィルタを交換した場合でも3.5リットルは入りません。なぜならば、古いエンジンオイルがオイルパン内に必ずいくらかは残ってしまうからです。従って、まずは3リットル弱を入れてみて、エンジンを短時間アイドリングさせた後にエンジンを切り、数分後にオイル点検窓を見て足りないようであれば注ぎ足して調整します。エンジンを切った後には結構な量のオイルが下りて来ますので、少量ずつ注ぎ足して慎重に調整を行いましょう。オイルフィルタを交換しない場合には3リットル程度しか入らないでしょう。

DSC02739.JPG
スペースがないのでオイルジョッキかじょうごが必要

DSC02740.JPG
オイル点検窓の下限と上限の間に液面が来ればOK。3.5Lは入らないので入れ過ぎに注意。

オイル量の調整が終わったら、ロワーカウルを元通りに取り付けて作業は完了です。オイルの染み出しなどがないことを確認してから走行しましょう。


nice!(37)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

西伊豆 海鮮丼ツーリング [ZZ-R1100]

DSC03066.JPG

 若い頃には一緒に日本全国を走り回った30年来の友人と久しぶりにツーリングに出掛けました。思い起こせば一緒に走るのは9年ぶり。時が経つのは早いものです。彼の愛車であるヤマハのTDM850は今主流となっているアドベンチャータイプの元祖のような存在で、私のZZ-R1100と同年代のマシンです。どちらも初年度登録から二十数年になります。気づくとライダーもマシンも年代物になってしまいました。

 目的地は西伊豆の戸田(へた)漁港にある「の一食堂」で、お昼に海鮮丼を食べることを大義名分としました。更に道中ワインディングロードと温泉も楽しもうという寸法です。8:30に西湘バイパスの西湘PAで待ち合わせた後、ウォーミングアップに箱根ターンパイクと伊豆スカイラインのワインディングをのんびりと楽しみます。前日の雨で大気中の塵が洗い流され、白銀山からは初島越しに大島がくっきりと見えました。大観山からは芦ノ湖越しに雪をかぶった富士山が見えました。亀石峠から県道19号線と18号線で修善寺を経由して戸田漁港に11:00に到着しました。

DSC03048 (1).JPG
初島越しに大島がくっきりと見えた

DSC03055 (1).JPG
富士山にはうっすらと雪がかぶる


 まだお昼前だと言うのに、の一食堂の前には長い行列ができていました。入店待ちのお客さんはどうやらマスツーリングで訪れた10名ほどのライダーさんたちのようです。お約束のように皆さん50代か60代の方々で、二輪車人口の高齢化を感じます。幸いにもそれほど待つことなくお店に入ることができ、早速海鮮丼を注文しました。到着したどんぶり内の食材はどれもコリコリ、プリプリで、新鮮さを物語っています。エビの味噌汁も美味でした。これで最初の目的はクリアです。

DSC03064.JPG
プリプリの海鮮を食す


 お腹が一杯になったら戸田峠まで戻り、西伊豆スカイランを南下します。風早峠から県道59号線に入り、次の目的地である湯ヶ島温泉を目指します。所々幅の狭い林道のようになりますので、対向車に注意して進みます。台風や長雨の影響か、落ち葉、枯れ枝、土砂などが堆積しているところがあり、少々神経を使いました。身体が冷え、疲れも溜まって来た頃に湯ヶ島温泉に到着しました。いつも立ち寄るお気に入りの露天風呂で充分に身体を温めてから帰路に就きました。この日は暗くなる前に帰宅できる予定だったのですが、最後の最後、箱根新道と西湘バイパスの全線が渋滞していて時間と体力を一気に消費してしまいました。おかげで渋滞の中ですっかり日も暮れてしまいました。最後の渋滞は予定外でしたが、海鮮丼とワインディングでお腹一杯になり、友人とも久しぶりに走ることができ、大満足の一日でした。


DSC03070.JPG

DSC03076.JPG
山伏峠付近から夕暮れの駿河湾を望む

nice!(29)  コメント(12) 
共通テーマ:アート

春の湖巡りツーリング [ZZ-R1100]

 ツーリングのベストシーズンがやって来ました。風が心地良いこの時期に走らずにはいられません。ゴールデンウイークの谷間に休暇を取得して丹沢湖、山中湖、宮ケ瀬湖の3つの湖を巡る日帰りツーリングに行って来ました。

 最初は丹沢湖を目指します。国道246号線から神奈川県道727号線に入ると、丹沢湖から流れ出る川内川沿いにクルマのすれ違いが困難な程に幅員が狭くなるところがあります。そこで2頭のニホンザルに出会いました。路肩で何かを一生懸命に拾いながら朝食の最中でした。食事の邪魔をしないように最徐行ですり抜け、丹沢湖へ向かいました。

 丹沢湖で少し休憩したら次は山中湖へ向かいます。国道246号線に戻り、静岡県に入ったところで静岡県道147号線に進路を取ります。富士スピードウェイの手前で北に折れると峠道になります。全舗装片側1車線で適度なカーブが続く快適なワインディングロードです。三国山(1343メートル)の山頂を目がけて一気に高度を上げます。三国山はその名の通り、静岡県、神奈川県、山梨県の3県の県境になっていますので、この道を走っていると、静岡県道147号線、神奈川県道730号線、山梨県道730号線と名前が変わります。三国峠から見える山中湖越しの富士山は絶景です。この辺りではまだ桜を見ることができました。富士山を見ながら峠を下ると山中湖に到着です。


DSC02995 (1).JPG

三国峠から見える山中湖越しの富士山は絶景だ


DSC02996 (1).JPG

三国峠付近ではまだ桜を見ることができた


 最後は国道413号線(道志みち)に入って宮ケ瀬湖に向かいました。平日だったためか、交通量は少なく快調に走れました。天気は一日を通して穏やかで、ポカポカ暖かい日差しと、涼しく流れる風がとても気持ち良いツーリングになりました。


DSC02983(1).JPG

nice!(42)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

タンクキャップのメンテナンス [ZZ-R1100]

古いオートバイの宿命ですが、長い年月の間には色々な金属部品に腐食が生じます。特に燃料タンクの内部は結露を繰り返すうちに段々と錆が出てきてしまいます。タンクの内壁に生じた錆を取るのは大変な作業になってしまいますので見ないふりをして、今回はタンクキャップのメンテナンスをしてみました。

DSC00890.JPG

まずは六角レンチで外側の7本のボルトを緩めます。キャップを開けると内側にもねじが一本ありますので、それを外すとタンクキャップAss'y全体を取り外すことができます。 

DSC00875.JPG

タンクキャップAss'yの下にはゴム製のガスケットがあります。その下のタンク本体は、ボルトの錆で汚れていましたので、ここも掃除しておきます。

DSC00874.JPG 

DSC00876.JPG 

DSC00879.JPG 

上の写真を見てもわかる通り、外したタンクキャップの内側にはビッシリと白いアルミの腐食が見られます。これを落とすのが今回の一番の目的になります。 この白い粉の正体は水酸化アルミニウム Al(OH)3です。本来アルミは表面に透明な酸化被膜(Al2O3)があり、それが保護膜となって非常に腐食しにくい材料なのですが、塩素イオンと水がある環境下では酸化被膜が破れてアルミが溶け出し(Al3+)、それが水酸化物イオン(OH-)と結びついて白い水酸化アルミニウムを析出してしまいます。

DSC00880.JPG 

DSC00881.JPG 

アルミの腐食は、このような硬質のスポンジ状の束子や、

DSC00891.JPG 

このような真鍮ブラシで擦ると簡単に落とすことができます。いずれも¥200~¥300で入手できます。 

DSC00882.JPG 

細部の清掃と注油を行うためにAss'yを分解して行きます。ねじを2本緩めるとカップ状のキャップが外れ、内部が見えてきます。内部にはガスケットを押し付けるための小さなバネが5本ありますので、無くさないように注意します。 

DSC00883.JPG 

このようにバラバラにして掃除と注油をして行きます。

DSC00885.JPG 

キーシリンダーの周りに注油して動きを滑らかにします。

DSC00888.JPG 

キャップの内部にも注油してスライダーの動きを滑らかにします。

DSC00889.JPG 

元通りに組み合わせて作業完了です。キーを回してタンクキャップの開け閉めをするのがとても楽になりました。白いアルミの腐食もきれいに取れました。あとはタンク内壁の錆をどうするかが大きな問題です。 


nice!(29)  コメント(14) 
共通テーマ:アート

雪に降られる [ZZ-R1100]

快晴の週末、ポカポカ陽気に誘われ半日ツーリングに出かけました。前半は湯河原まで海沿いを、後半は大観山まで山道を走りました。山道を登り始めると頭上には黒い雲が。嫌な予感がしつつも高度を上げると、何と雪が降って来ました。遠くは青空ですが、箱根の山の周辺だけが雪のようです。草木は段々と白くなって来ましたが、路面はウエットのままで積雪には至らなかったのが幸いでした。スリップしないように細心の注意を払いながら山道を駆け下り、帰路に就きました。平地に戻ると何もなかったかのように温かい夕日が背中を押していました。

IMG_0576 (1).JPG 

IMG_0574 (1).JPG 

山を登り始めると空に黒い雲が、、、。

 

IMG_0581 (1).JPG

IMG_0582 (1).JPG 

海抜1,000メートル付近では雪あられが降っていた

 

IMG_0583 (1).JPG 

遠くは青空なのに、、、。 


nice!(22)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

ハブダンパー交換 [ZZ-R1100]

 オートバイで交差点を右左折する際には、減速が終了すると同時に車体を倒し込み、駆動力をかけながら向きを変えて加速しながら車体を起こす、というのが一連の動作になると思います。しかし最近、減速から加速に移行する瞬間に一瞬トルクが抜けてスロットルの微妙な操作に駆動力が追従しないことがあるのが気になっていました。駆動力が伝わるタイミングが1テンポ遅れるので、重力によって車体が倒れようとする力と、駆動力によって起き上がろうとする力をうまくバランスさせられないのです。チェーンのたるみが原因ではないかと思って点検しましたが、たるみは規定値の35㎜~40㎜の範囲に入っていましたので問題はありませんでした。次に疑うべきところはハブダンパーです。ハブダンパーとは、リアホイールのハブの中に入っているゴムの緩衝材で、リアスプロケットの駆動力をゴムを介してリアホイールに伝えることにより、シフトショックやバックトルクを吸収して乗り心地を改善したり駆動系へのダメージを軽減する働きをしています。147馬力の駆動力を受け止める部品であり、ゴム製の部品ということもあって、ZZ-R1100では比較的傷みやすい部品とされています。リアタイヤが接地している状態でリアスプロケットを手で前後に回してみました。すると2~3㎜のガタがありました。この遊びが1テンポ遅れる原因だったのです。早速カワサキ純正のハブダンパー(部品番号92160-1911)を注文して交換することにしました。
 
DSC00680 (1).JPG 
取り寄せたハブダンパー 

ハブダンパーは埼玉県の「バイクショップはとや本店」さんからネット購入しました。価格は¥4,579で、送料が¥756でした。注文から4日程度で届き、箱を開けてみたところ嬉しいサプライズが! 真新しい軍手とショップからの暖かいメッセージが入っていました。この気配りは素晴らしいですね。次に部品を買うときはまたこちらから購入したいと思うほどツボにはまりました。
 
DSC00679.JPG

 さて、交換作業を開始します。センタースタンドで後輪を浮かせてコンクリートブロックでタイヤを固定します。こうするとアクスルシャフトを抜く時にリアホイールの重さがかからないため、シャフトをスムーズに抜くことができます。また、アクスルシャフトが抜けた時にタイヤが急に落下しないで済みます。もちろん、前輪の前にもコンクリートブロックを置いて、不意にセンタースタンドが外れないようにしておきます。
 
DSC00691.JPG 
 
後輪の脱着に使う道具は主にトルクレンチと8㎜と12㎜のヘキサゴンソケットです。クランプボルト(8㎜)とアクスルナット(12㎜)の締め付けトルクには指定がありますので、それを管理するためにトルクレンチを使用します。締め付けが緩いとチェーンやホイールが外れる可能性もありますし、強く締めすぎるとボルトにクラックが入る可能性もあります。ここは命に関わる重要な部分なので、規定通りに組み付けることにします。トルクレンチは四輪車のタイヤ交換にも使えますので1本持っていると便利です。
 
DSC00685.JPG
 
最初に左右のチェーンアジャストクランプボルトを緩めます。サービスマニュアルにはこれを緩めなくても良いと書いてありますが、緩めておいた方がこの後アクスルナットを緩めるのが楽になります。エキセントリック・チェーンアジャスタ(チェーンを引くための偏心カム:以下エキセン)がクランプボルトで強く締め付けられていると、エキセンに歪みが生じてアクスルナットが回りにくくなっていることがあるためです。
 
DSC00688.JPG
左のチェーンアジャストクランプボルト 
 
DSC00686.JPG
右のチェーンアジャストクランプボルト 
 
DSC00692.JPG 
8㎜のヘキサゴンレンチでチェーンアジャストクランプボルトを緩める
 
アクスルナットを緩める前にリテイニング・リングという名の抜け止めを外します。
 
DSC00693.JPG 
リテイニング・リングはラジオペンチを使うと簡単に外すことができます
 
DSC00697.JPG
リテイニング・リングはクマちゃんみたいな形で可愛い
 
DSC00690.JPG
ハブのホイール側とスプロケット側を元通りの位置関係で嵌め合わせられるように、
念のため分解前にテープを貼って印を付けておいた
 
 
車体右側のアクスルナットを12㎜のヘキサゴンで緩めます。この時、アクスルシャフトが回り出さないように、車体左側のエキセンに12㎜のヘキサゴンレンチを挿入して左手で押さえます。
 
DSC00695.JPG
空回りしないように左側のエキセンを押さえながら右側のアクスルナットを緩める
 
アクスルナットが外れたら車体左側にあるリテイニング・リングを外してアクスルシャフトを回しながら抜きます。アクスルシャフトを抜くとリアホイールと共にリアブレーキキャリパも落下しますので、あらかじめブレーキキャリパは紐でグラブバーに吊るしておくと良いでしょう。また、右側のスペーサーカラーも落下しますので無くさないように注意します。
 
DSC00698.JPG
リアブレーキキャリパは落ちないように紐で吊っておくと良い
 
アクスルシャフトが抜けたら、タイヤを地面に下ろし、リアスプロケットからチェーンを外します。チェーンはウエスに包んでスイングアームに載せておきます。
 
DSC00699.JPG 
 
DSC00702.JPG 
 
DSC00701 (1).JPG 
リアタイヤを引っ張り出す 。これが知恵の輪みたいで意外に難しい。
 
タイヤが外れたらブレーキディスクに傷を付けないように2つのコンクリートブロックの間に浮かせて置きます。
 
DSC00703.JPG
 
リアスプロケットを真上に引き抜いてみるとハブのカップリング(隔壁)と一緒にスルリと抜けました。同時にスペーサーカラーが落ちて来ますので、無くさないように注意します。本来ならばハブの隔壁はハブダンパーのゴムに挟まれて適度な摩擦があるはずなのですが、ゴムが委縮して2~3㎜のガタがあったので全く摩擦を感じることなく抜けました。やはり交換時期に来ていたようです。
 
DSC00706.JPG
リアスプロケットとハブカップリングは持ち上げると抵抗もなくスルリと抜けた
 
DSC00710.JPG 
ハブダンパをハブから外したところ
 
ハブダンパーを外して新品と比べてみます。見た目には違いは良くわかりませんが、古い物はゴムがカチカチに硬くなっていて充分に機能を果たしていないことがわかりました。新しいハブダンパーをハブにセットして、分解前に貼ったテープの印に合わせてスプロケットを元に戻します。この時、スペーサーカラーを入れ忘れないように注意します。ゴムの摩擦が強すぎてハブカップリングがスムーズに入らない場合は、ハブダンパーに石鹸水を塗ると良いとサービスマニュアルに書いてありましたが、石鹸水を使わなくてもそれほどきつくはなく、容易にハブを組み立てることができました。スプロケットを手で回してみてもビクとも動きません。これが正常な状態です。ついでに3つあるハブベアリングのそれぞれに指を突っ込んで回してみます。引っ掛かりもなくスムーズに1周回ることが確認できましたので、ベアリングは問題なしです。
 
DSC00709.JPG
左が新品、右が古い物。古い方はゴムが硬化していた。
 
ハブダンパーが交換できたらリアホイールを元通りに取り付けます。この時、2つのコンクリートブロックをタイヤの前後に置いてタイヤを適切な高さに浮かせると共に、エキセンも回しながらホイールのセンター穴とエキセンの穴が一致するように位置合わせしておきます。同時にブレーキパッドの間にブレーキディスクが挿入されるようにしなければなりません。右側のスペーサーカラーも忘れずに挿入します。チェーンも元に戻します。これらを同時に行うためには手がもう2本くらい欲しくなります。
 アクスルシャフトが通ったら、次にアクスルシャフトと左右のエキセンの位置関係を正しく固定します。これをきちんとやらないとアクスルシャフトが捩じれて取り付けられてしまいます。まず左右のエキセンを同じ角度にセットします。エキセンの目盛りを左右ともスイングアーム後端の切り割りの所に合わせると良いでしょう。
 
DSC00712.JPG
 
この状態でクランプボルトを軽く締めて、エキセンが動かないようにします。次にトルクレンチを使ってアクスルナットを規定値の110N-mで締め付けます。アクスルシャフトが空回りする場合には左側からシャフトに8㎜のヘキサゴンレンチを挿して左手で押さえると良いでしょう。これでアクスルシャフトと左右のエキセンが固定されましたので、左右のリテイニング・リングを取り付けます。次にチェーンの張りを調整します。左右のエキセンが同じ目盛りになるように交互に少しずつ回しながら、同時にタイヤを手で回し、チェーンの下側が一番強く張った時に真ん中あたりのたるみが35~40㎜になるようにエキセンの角度を調整します。角度が決まったら左右のチェーンアジャストクランプボルトをトルクレンチで規定値の39N-mに締め付けて作業終了です。
 リアブレーキが効くことを確認してから試運転に出発しました。エンジンをかけてギアを1速に入れるとシフトショックがマイルドになっているのを感じます。さらにクラッチをつないで駆動力を与えると、以前よりもスムーズに走り出しました。右折のために減速し、車体を倒すと同時に駆動力を与えると、タイムラグなく駆動力が後輪に伝わるのがわかりました。微妙なスロットル操作に対してリニアに駆動力が追従します。以前のギクシャクした走りはなくなり、新車の頃の快適度が戻ってきたようです。古い大型車に乗っていて、最近低速での挙動がギクシャクしてきたなぁとお感じの方にはお薦めのメンテナンスです。

nice!(26)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

ライディング・グローブ [ZZ-R1100]

DSC00442.JPG

真新しいライディング・グローブ 

 20年近く使って来たオートバイ用の手袋(ライディング・グローブ)を遂に買い替えることにしました。所々に穴が開いて来たことに加え、雨の日に乗った後にそのまま放置してしまったために薄っすらとカビが生えてしまったからです。

DSC00505.JPG

古いグローブには穴が 

DSC00507.JPG

長い間良く頑張ってくれました 


 大手の二輪用品店に行くと通路1レーンの両側に何百種類もの手袋がびっしりと並んでいました。数が少なければ選ぶのも簡単ですが、これだけ種類があると、どれにしようかと迷ってしまいます。一体どれだけ試着したでしょうか。1時間以上グローブ選びを楽しみました。最近の手袋は色々な工夫が施されていて、見るだけでも楽しめます。昔と比べると、特にプロテクションと換気性に重点が置かれているようです。
 最後までどちらにするか悩んだのがRS TAICHIのアームドレザーメッシュグローブ(RST426 ¥12,000)とG-cubicのセミレーシンググローブ(GCG-103 ¥6,800)でした。RS TAICHIのRST426は山羊革・牛革・ナイロン・合成皮革・ネオプレン・カーボン複合材など多種類の素材を適材適所に使用していて、フィット感が素晴らしく良いと感じました。さすがはライディングギア大手の製品です。山羊革は薄くて柔らかく、フィット感を出すには最高の素材だと思いました。しかし、自分の手との相性が良くなかったのか、残念なことに内側の縫製が指先に当たり、痛みを感じてしまいました。これでは何時間も装着していられませんので、これを買うことはあきらめました。縫い目の位置を少し変えたら良くなると思うのですが、本当に残念です。
 次に装着感が良かったのがG-cubicのGCG-103でした。こちらは牛革なので見た目はゴワゴワしているのですが、装着してみると革が柔らかくしっとりとしていて、フィット感がとても良い感じでした。しかもお値段が手ごろです。G-cubicは香川県にある株式会社大熊というオートバイ用革製品を専門に扱う会社のブランドだそうなので、さすがは革屋さんだなあと思いました。この製品のすごいところは、この価格ながら、プロテクションと換気性に手抜きがないことです。拳を守るプロテクター、第一関節や第二関節を守るパッド、小指球(てのひらの小指側の膨らみ)や豆状骨(手首の小指側に飛び出た骨)を守るパッドなどが装備されていて、どんな角度で手を衝いても守ってくれそうです。換気性に関しては、革にパンチング穴を施したり、プロテクターに開けた穴を通して指から手の甲へと積極的に空気を流す構造になっていました。さて、今度の手袋は何年使えるでしょうか。プロテクターのお世話にならないように長く使って行きたいと思います。

DSC00448.JPG

G-cubicのセミレーシンググローブGCG-103 ¥6,800  プロテクションと換気性はばっちり 

DSC00446.JPG 

革は驚くほど柔らかく、フィット感も抜群 


nice!(27)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

湯河原温泉 [ZZ-R1100]

DSC02834.JPG

 先日ZZ-R1100の車検を無事に終えたので、雨の合間にちょこっと半日ツーリングに行って来ました。目的地は湯河原温泉です。湯河原温泉は相模湾に注ぐ千歳川の谷あいに湧く万葉集にも詠まれた古い温泉で、関東では最も古い温泉とも言われています。外傷に効くことから「傷の湯」とも呼ばれているということです。今回はニューウェルシティ湯河原というホテルに併設された日帰り温泉施設「いずみの湯」で温泉に浸かって行くことにしました。営業開始の11:00に到着し、駐車場から温泉のある谷に向かって階段を下りて行きます。施設は新しく、掃除も行き届いていて、清潔感にあふれていました。ホテルのロビーで入浴料(税込み¥1,080)を払い、温泉に向かいます。営業開始直後だったので、ほとんど貸し切り状態でした。露天風呂には何十人も入れそうな大きな湯船と、御影石で作られた3~4人用の石風呂があり、源泉かけ流しになっています。温度は40℃ほどで、長く浸かるにはちょうど良い温度でした。他に誰もいなかったので、石風呂を独り占めにして、しばらく柔らかいお湯の感触に包まれながら温まりました。ホテルに併設の施設ですから、野趣満点という性格の温泉ではないことは承知ですが、強いて挙げれば、露天風呂が完全な露天ではなく、透明な波板と葦簀(よしず)の屋根がかかっており、開放感に欠けるところが少し残念でした。狭い谷あいに建物が密集しており、隣はマンションだったりするので仕方がないのでしょう。

DSC02826.JPG

湯河原温泉は千歳川の谷あいにある昭和の匂いがする温泉街だ 

DSC02825.JPG 

駐車場から谷に向かって下りて行くと温泉施設がある 

 ゆっくりと温泉に浸かった後はワインディングを楽しみます。湯河原温泉の横を通る神奈川県道75号線は別名「椿ライン」 とも呼ばれています。奥湯河原からワインディングが始まり、箱根までつながっています。途中、大観山で「MAZDAターンパイク箱根」と交差します。ターンパイクはカーブの曲率が緩く道幅も広いので、高速でコーナリングするには気持ちが良い道路ですが、それゆえについつい速度を出し過ぎてしまう難点があります。一方、椿ラインは道幅は狭いですが、カーブの曲率半径が適度に小さく、オートバイで走るにはちょうど良いワインディングロードになっています。コーナーを1つ2つ抜けると、自然と気分も高まります。ところがこの日は雨上がりで濡れ落ち葉が路面を覆っており、さらに対向車線に走り屋さんの四輪車が多く、ブラインドコーナーから突然センターラインをはみ出して来ることがありました。そんな状況でしたから、はやる気持ちを抑えていつでも止まれるように細心の注意を払って走らざるを得ませんでした。

DSC02830.JPG 

千歳川に沿って登って行く

DSC02833.JPG 

ここから先はちょうど良いワインディングが始まる 

 朝から小雨がぱらつく曇りがちな天気でしたが、大観山まで登って来ると、そこだけは真っ青な空が広がっていました。大観山の駐車場は、長雨の合間を待ち望んでいた多くのライダーたちで賑わっていました。そこからターンパイクで山を下りるか箱根新道で下りるか迷いましたが、費用節約のため無料となった箱根新道で山を下りることにしました。その後は雨にも降られず、日が高いうちに帰宅でき、洗車をしてショートツーリングを終えました。 

DSC02841.JPG

大観山はこの日も多くのライダーで賑わっていた。平均年齢は高め。 

DSC02838.JPG

駿河湾から上がって来る湿った空気で芦ノ湖上空には雲ができやすい 

DSC02843 (1).JPG 


nice!(32)  コメント(12) 
共通テーマ:アート

二輪車の車検 無事終了 [ZZ-R1100]

 7月に車検を受けなければならなかったZZ-R1100ですが、運輸支局に行こうとしたまさにその時、電源がシャットダウンしてしまって車検を受けられなかった件は先日の記事に書きました。故障の原因究明と修理に2ヶ月もかかってしまい、その間に車検が切れてしまいました。車検の切れた車両を運転すると一発で免許停止になってしまいますから、修理が終わっても車検のために運輸支局まで車両を運転して行く訳にはいきません。そんな時のために仮ナンバーの交付(自動車臨時運転許可)という制度があります。各市町村の役所や出張所(市町村によって交付場所は異なる)に申請すると、赤い斜線が入ったナンバープレートを貸してもらえて、指定の日にち(普通は1~2日間)に指定の経路を運転することができるようになります。今回はこの仮ナンバーを付けて車検を受けに行くことにしました。申請には車検証、印鑑、運行日をカバーする自賠責保険、本人確認書類(運転免許証)、手数料750円が必要です。

 役所に行き、申請手続きをすると数分で自動車臨時運転許可証と仮ナンバーを受け取ることができました。 ところが、仮ナンバーを見てびっくり。二輪車用の大きさではなく、一回り大きな普通車用のサイズでした。帰ってとりあえず付けてみようとしましたが、当然ながらねじ穴のピッチが合いません。仕方がないので紐でぶら下げようとしましたが、これもバタバタして塩梅が良くありません。まあ、正規の位置に付けていなくても携帯していればお咎めを受けることはないでしょう。タンデムシートの上に荷物用のゴムひもで括り付けて車検を受けに行くことにしました。

DSC00386.JPG 

仮ナンバーが大きすぎてねじ留めできない。二輪車用サイズはないのだろうか。 

 車検はいつものようにユーザー車検を受検しました。受検の方法は過去の記事の通りです。以前は二輪車の車検で排気ガス検査はなかったのですが、何年か前からプローブを排気管に突き刺して検査するようになっていました。前回は何事もなく合格していた排気ガス検査ですが、今回はCO濃度が不合格になってしまいました。他はすべてパスしたので、恐る恐る審査官の最終審査を受けに行きました。すると、車検証の型式がBC-で始まる平成11年以降の二輪車以外は排気ガス検査の規制外なので、排気ガス検査自体を受けなくても良いと言われました。ほっとしたと同時に、今まで受けてパスしてきたのは何だったのだろうと思いました。排気ガス規制について調べてみると、平成11年規制、平成12年規制、平成18年規制と、地球温暖化が叫ばれてから年を追うごとに厳しくなって来ており、特に18年規制ではCO排出量がそれまでの20g/kmから2.7g/kmに87%削減、アイドリング時のCO濃度はそれまでの4.5%から3.0%に33%削減されているのだそうです。このため、平成18年以降、2サイクルエンジン、キャブレター車、触媒なしマフラーのオートバイは絶滅し、4サイクルエンジン、インジェクション車、触媒付きマフラー車しか生き残れなくなってしまいました。何はともあれ、平成6年製の古い逆輸入車には規制がかからないとのことなので、無事に車検に合格し、やっと大手を振って乗れるようになりました。

DSC00438.JPG 

厳しい排気ガス規制を免れ、無事に車検に合格 


nice!(23)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

バイク修理 [ZZ-R1100]

 2か月ほど前のある日、ZZ-R1100のユーザー車検を受けに行くためにエンジンを始動しようとした時のことでした。スタータボタンを押した瞬間にすべての電源が落ちて何も反応がなくなりました。前日までに一通りの整備、点検は終わらせていて、当日も方向指示器、ヘッドライト、ブレーキランプ、ホーンなどの最終チェックをしてバッテリーも弱っている気配はありませんでしたから、きっとヒューズが飛んだのだろうと思いました。とりあえず車検の予約を午前から午後の遅い時間帯に変更して、原因を探ることにしました。ZZ-R1100のヒューズは2か所にあり、シートを外すと見えるジャンクションボックスの中にテールライト、ヘッドライト、冷却ファンの3つのヒューズ(10A)が、バッテリーの横にメインヒューズ(30A)があります。10Aのヒューズは電源全体には影響しませんが一応チェックすると、全部正常でした。メインヒューズはガソリンタンクを下ろさないと確認できません。燃料パイプと燃料センサのカプラを外して前後4本のボルトを外すとガソリンタンクを下ろせます。バッテリー左側の正極側のケーブル付近に緑のケースに入ったメインヒューズがあります。赤いキャップを外すとヒューズが見えてきます。テスターで抵抗を測りましたが導通があり、切れていませんでした。原因がヒューズでないとすると厄介です。これは長丁場になると感じましたので、午後の車検もキャンセルし、じっくりと原因を探ることにしました。

DSC00319.JPG 
何をするにも燃料タンクを下ろさなければならないZZ-R1100 

 

DSC00118.JPG 

DSC00121.JPG 
メインヒューズはバッテリーの左側にある緑と赤のケースに入っている 

 

DSC00124.JPG 
メインヒューズ(30A)は切れていなかった 

 バッテリーの端子電圧を確認すると12V以上ありました。しかし、メインスイッチをオンにするとほぼ0Vになってしまいます。どこかの部品が故障してショートしているのだろうと推測し、オーナーズマニュアルとサービスマニュアルを首っ引きで原因究明を開始しました。まずは回路図を見ながら怪しい個所を洗い出します。常時バッテリーにつながっている12Vライン、メインスイッチをオンにすると12Vにつながるライン、GNDラインをそれぞれ色分けすると全体像が見えてきましたので、メインスイッチをオンにすると12Vにつながるラインにぶら下がっている部品を一つ一つチェックして行くことにしました。チェックの方法は、一つずつ部品を外して、その状態でメインスイッチを入れて行き、相変わらずバッテリーの端子電圧が0Vに落ちるのならその部品が原因ではないと判断することにしました。

DSC00323.JPG 
わかりにくい回路図を色分けして故障原因の目星を付ける 

チェックした部品は次の通りです。

・スターター回路リレー
 シート下のジャンクションボックスの中にあるので、ボックス全体を外してチェック
・ICイグナイター
 シート下にあるので外してチェック。
 また、サービスマニュアルには9つの端子から2つを選んだ時の端子間の
 正常抵抗値が記載されているので、その72種類の組み合わせを全部測定して
 ICイグナイター自体に故障がないことを確認した
・オルタネータ
 バッテリーの前方にあるゴムの防水カバーで覆われたカプラを外して切り離す
・燃料ポンプ
 オルタネータのカプラの近くにあるもう一つのカプラを外して切り離す
・燃料ポンプリレー
 バッテリーの左側にあるカプラを外して切り離す
・スターターリレー
 バッテリーの左側にあるカプラを外して切り離す
・方向指示器リレー
 左のリアカウルを外してカプラを切り離す
・左右ハンドルバースイッチ
 スイッチボックスを分解して異常がないことを確認

DSC00117.JPG 
中央付近のゴムの防水カバーに覆われた四角いカプラはオルタネータにつながっている 

週末に時間を見つけながら一つ一つ確認して行ったので、ここまでチェックするのに1.5か月もかかってしまいました。しかし、上記の部品は全部シロでした。あとはフロントパネル周りのランプやメーター類くらいしか残っていませんが、それらが壊れても電源ラインが短絡するとは考えにくいので、事実上もうお手上げ状態でした。そんな時、ふとメインスイッチをオンにするとどのくらいの電流が流れるのだろうかと思い、バッテリーを外して、メインハーネスのバッテリー端子間の抵抗値を測定しました。すると、メインスイッチがオフの時には無限大の抵抗値を示しますが、オンにすると4~7Ωになることがわかりました。ということは、このハーネスに12Vのバッテリーをつなぐと 1.7~3Aくらいの電流が流れ、20.4~36Wの消費電力になるはずです。スイッチオンで電力消費する部品は油圧警告ランプ(1.7W)、ニュートラルランプ(1.7W)、燃料センサ、水温計、ICイグナイター(ECU)くらいですから、やっぱり消費電力が大きすぎる気がします。しかし、3Aくらいでバッテリーの端子電圧が0Vに下がるのもおかしいような気もします。セルフスターターを回すにはもっと大きな電流を流さなければならないからです。そこで念のためにバッテリーを疑ってみることにしました。バッテリーの両極を8.2Ωのセメント抵抗でつないで端子電圧を測定したところ、0Vに下がってしまい抵抗も熱くなりません。つまり、電流が流れていないのです。結局のところ、バッテリーが原因でした。早速、新しいバッテリーを注文して載せてみると、スイッチオンで油圧警告ランプもニュートラルランプも煌々と点灯し、スターターモーターも元気よく回り、エンジンが息を吹き返しました。あれだけ苦労して、長い時間をかけて調べたのに、故障の原因は一番大元のバッテリーだったなんて。この2か月間、何をして来たのかと脱力感に襲われます。10年くらい使ったバッテリーではありますが、壊れるまでは弱った様子を全く見せていなかったのと、無負荷での端子電圧が12V以上あったので、最初からバッテリーを原因から除外していたのが敗因でした。思い込みは大敵ですね。新しいバッテリーをつないだ時の平常時の電流を実測したところ2.63A(31.56W)でした。メインスイッチをオンにしただけでこんなに電力を消費するとは思ってもいませんでした。ICイグナイター(DENSO製)の消費電力が20~30Wもあるということなのでしょう。その負荷が重すぎるため、壊れたバッテリーの端子電圧がメインスイッチを入れただけで0Vまで落ちてしまっていたのです。この現象を回路のショートだと誤認したことがすべての徒労の始まりでした。

DSC00320.JPG 
平常時に流れる電流は2.63Aにもなる  写真左の黄色いラベルの箱がICイグナイター

 すっかり車検も切れてしまいましたので、近いうちに仮ナンバーを取って車両を車検場に持ち込まなければなりません。ちょっとした思い込みから余計な仕事が増えてしまいました。 

本件からの教訓
 ・バッテリーは突然故障することもある
 ・バッテリーは故障しても無負荷時の端子間電圧が12V以上を示すことがある
 ・平常時でも30W程度の消費電力がある
 ・思い込みは禁物 先入観を捨て、大元からチェックすべし


nice!(31)  コメント(12) 
共通テーマ:アート

ドライブチェーンの清掃 [ZZ-R1100]

洗車のついでにチェーンルブを注しておこうとしたところ、ドライブチェーンは古い潤滑油と泥が混じったグリース状の物体でギトギト、ドロドロになっていました。そこで、チェーンの掃除から始めることにしました。チェーンの汚れを取り除くためのケミカル製品として、チェーンクリーナーなどと呼ばれるスプレー缶が色々なメーカーから市販されています。しかし、どれも結構良いお値段なので、今回は代替品を考えてみることにしました。チェーンクリーナーに似た製品で、パーツクリーナーというスプレーもあり、こちらはチェーンクリーナーの3分の1ほどのお値段で買えますが、これはチェーンには使わない方が良いそうです。パーツクリーナーは有機溶剤を主成分とするスプレーで、油汚れは良く落とすのですが、チェーンを傷めてしまうことがあるそうです。オートバイのドライブチェーンにはシールチェーンというタイプが使われています。シールチェーンはピンとローラーの間にグリースを入れて、ゴムのシールで封止しているのですが、そこにパーツクリーナーの溶剤をかけてしまうとグリースが流れ出てしまったり、シールを傷めてしまうことがあるのだそうです。では何を使おうかと考えていたら、良い物を思いつきました。油汚れにはマジックリンでしょう!と言うことで台所用洗剤のマジックリンを使用することにしました。100円ショップで買った同じく台所用の硬質スポンジにマジックリンを付けてゴシゴシ擦ったら思いのほかきれいになりました。洗剤を水で良く流して乾燥させたらチェーンルブを満遍なくスプレーして完了。後輪が幾分軽やかに回るようになった気がします。ところで、チェーンを洗うときや、ルブを塗るときには絶対にエンジンを回わさないで下さい。万が一、指でも巻き込まれたら大事故になりますので。面倒でも後輪を手で回してチェーン送りしましょう。

DSC09695.JPG

きれいになったドライブチェーン。十何年ぶりに地金とご対面?!

DSC09696.JPG

チェーンを洗う前にまずはチェーンカバーを外し、きれいに掃除する。

DSC09697.JPG

次に露出したチェーンをこれを使って洗う。油汚れにはやっぱりマジックリンでしょう!

DSC09693.JPG

擦るには100円ショップのこんなものがとても便利。

DSC09694.JPG

2枚で100円と、とても経済的。

DSC09699.JPG

きれいになったら、良く乾燥させた後にチェーンルブをスプレーする。


nice!(46)  コメント(14) 
共通テーマ:アート

湯ヶ島温泉 [ZZ-R1100]

温泉に浸かろうと思い立ち、ツーリングを兼ねて湯ヶ島温泉に行って来ました。平地の天気は晴れ。夏用のメッシュジャケットで丁度良い気候でした。ところが箱根を越えて伊豆半島入りしようとしたところ、山の上は気温が低く濃い霧が立ち込めています。おかげで身体の芯まで冷えてしまって、早く温泉に入りたくて仕方がなくなりました。そこで、予定していたルートを変更し、伊豆スカイラインを冷川まで行き、湯ヶ島までを最短距離で結ぶ静岡県道59号線に進路を取ることにしました。59号線は道幅が1.5車線くらいの峠道で、鬱蒼とした山の中で更に道幅が狭くなるところもあります。一瞬このまま進んでも大丈夫だろうかと不安になる場面もありましたが、交通量が少なく、全舗装されていて、特に問題なく走行することができました(ちなみに以前走ったことがある西伊豆町側の59号線は更にワイルドな「険道」でした)。途中の集落では田植えの準備が進められていて、その水田の下には大規模なわさび田も見られました。清らかな水で育ったお米はさぞ美味しいことでしょう。

DSC02794.JPG

水を張った水田では田植えの準備中。その下の渓流沿いには青いネットがかけられた「わさび田」が見える。

湯ヶ島温泉は天城山中を流れる狩野川(かのがわ)沿いの温泉地で、いくつかの温泉旅館や日帰り入浴施設が点在しています。泉質は伊豆半島の温泉の特徴である硫黄臭がなく透明なサラッとしたお湯です。古くから文人に愛され、川端康成が「伊豆の踊子」を執筆した旅館がこの地にある「湯本館」だそうです。「天城越え」で有名な浄蓮滝までは3kmくらいのところになります。

DSC02799.JPG

目的地に到着すると脇目も振らずに温泉に飛び込みました。全身がじわじわと弛緩して行くのを感じます。露天の湯船からふと木々を見渡すと、淡い緑が清清しく揺れていました。渓流の音を聞きながら冷えた身体をしっかりと温めて帰路に就きました。

DSC02803.JPG


nice!(38)  コメント(10) 
共通テーマ:アート

スターターボタン脱落 [ZZ-R1100]

気候が良くなったので久しぶりにZZ-R1100に乗ろうと思い、エンジンのスターターボタンを押しました。すると、事も有ろうにそのボタンがポロリと脱落してしまいました。樹脂製のボタンが付け根から割れてしまったのです。このバイクはもう22歳ですから、プラスチック部品にはそろそろ寿命が来ているようです。ボタンが取れて露出した基板の上にある同心円状の2つの電極をショートさせればスターターモータは回るのですが、駐車するたびに壊れたボタンを押し当ててエンジンを始動するのも面倒なので、この日は走るのを諦めました。早速バイク屋さんに電話して部品を取り寄せてもらうことにしました。ボタンのみでは購入できないため、右側のスイッチボックスを丸ごと交換になるとのことでした。それにしてもまだ部品の在庫があるのはありがたい限りです。

DSC09552.JPG

ボタンが取れて露出したクリーム色の基板。同心円状の電極をショートさせるとスターターモータが回る。

DSC09554.JPG

脱落したボタンとバネ。ボタンの左端に縦にピンが通っていたが、その付け根が割れてしまった。

DSC09553.JPG

ボタンの裏側。こちら側から見ると右端にピンが通っていた。

スイッチボックスは2~3日で届きました。古いスイッチボックスを外して新しいものと交換すれば完了、のはずでした。しかし新しいスイッチボックスを良く見ると、何だか見慣れたものとは違います。何とヘッドライトスイッチがありません。国内ではオートバイのヘッドライトが常時点灯になったのに合わせて、逆輸入車のリペア部品まで常時点灯仕様に変更されていたのです。今まではメイン灯点灯、ポジションランプ点灯、全消灯の3つが切り替えられたのですが、メイン灯を常時点灯させてしまうとバッテリーの消耗が心配になります。どうにかならないものかと思いながら古いスイッチボックスを外し始めると、クリーム色のスターターボタン基板だけを交換できそうな気配がしてきました。新旧の基板では形が微妙に違うのですが、ボタンと固定ネジの位置関係は同じに見えます。基板のはんだ付けを外して新しい基板を古いスイッチボックスに入れてみると、ネジ穴の位置は全く同じでした。ほっと胸を撫で下ろし、はんだ付けをして元通りに組み付けて作業終了です。スイッチボックスを丸ごと交換するためには燃料タンクを下ろしてエアクリーナボックスを外し、その下にあるカプラからハーネスを切り離さなければならなかったので、結果的にはボタンだけを交換して正解でした。

IMG_0538 (1).JPG

新しいスイッチボックス。キルスイッチとスターターボタンの間にあるはずのヘッドライトスイッチがない!

IMG_0536 (1).JPG

スイッチボックスの内部。古いもの(左)と新しいもの(右)。上方のクリーム色のはんだ付けされた部品がスターターボタン基板。

DSC09556.JPG

一件落着。スターターボタンだけが新品の輝き。


nice!(31)  コメント(8) 
共通テーマ:アート

丹沢湖までちょいツー [ZZ-R1100]

晴れの特異日である11月3日。多少雲があるものの、前日までの冷たい雨とは打って変わって朝から晴れてポカポカ陽気でした。午前中は用事があって出掛けられなかったため、午後からちょいツーできる場所を探します。地図をパラパラとめくって検討した結果、丹沢湖に行って中川温泉に浸かって来ることにしました。日射しは暑いくらいですが、走ると風は冷たく、秋を感じられました。丹沢は紅葉が始まったばかりで、見頃になるまでにはあと1~2週間という感じでした。丹沢湖から更に5kmくらい行くと中川温泉があります。丹沢湖に注ぐ渓流沿いの山北町立「ぶなの湯」に寄って行くことにしました。浴場は20人用と40人用があり、曜日ごとに男女が入れ替わるシステムのようでした。こぎれいで設備も整っていて、気持ち良くpH10のアルカリ温泉を楽しめました。ただ、露天風呂が小さい上に展望も悪く、折角の渓流沿いのロケーションを生かしきれていないのが少々残念でした。(この日の男湯はおそらく小さい方だと思われます)

DSC02747.JPG

DSC02754.JPG

DSC02764.JPG

山北町立「ぶなの湯」

DSC02755.JPG

「ぶなの湯」駐車場より渓流を望む。露天風呂からこれが見えたら最高なのだが。

DSC02758.JPG


nice!(27)  コメント(8)