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ライディング・ブーツ [ZZ-R1100]

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新しいライディング・ブーツ SCOYCO MT018WP

 二十数年間愛用してきたライディング・ブーツに穴が開いてしまいました。シフトペダルを操作する爪先部分の革が擦り切れてシフトペダルが足に直接当たるようになってしまいました。長年使い込んで馴染んでいただけにとても残念ですが、新しい物を購入することにしました。ネットで検索すると各社から色々な製品が出ていることがわかります。しかし身に着けるものだけに試着せずに買うことはできません。オートバイ用品店をいくつか回って在庫がある物の中から品定めを行いました。選択のポイントは第一にフィット感です。緩くもきつくもなく、足を動かしても当たって痛いところがないことが重要です。第二に着脱の容易さです。ジッパーがワイドに開いて履いたり脱いだりがストレスなく行えることが望まれます。第三に歩きやすさです。ツーリング先ではバイクを降りて歩くこともありますので、歩く動作を妨げないことが必要です。第四に安全性です。万が一の場合に爪先、踝(くるぶし)、脛(すね)などをしっかりと守ってくれなければなりません。これらを全て満たすものを見つけるのは容易ではありませんでした。
 悩んだ挙句に購入したのはSCOYCO(スコイコ)というブランドのMT018WPというライディング・ブーツです。SCOYCOは中国のブランドで、香港やマカオに近い広東州の仏山市(Foshan City)にあるライディング・ギアのメーカーです。1998年から海外のブランド向けにOEM生産を開始し、2003年から自社ブランドSCOYCOによる販売を行っています。この会社の設立のエピソードが興味深いので簡単に紹介します。この会社の前身はオートバイ部品のトレーダーでした。ある日この会社の経営者は中国国内で開催されていたモトクロスの国際競技を見学に行きました。そこで彼が目にしたのは、Tシャツとジーンズで競技に参加している中国の選手たちでした。それ以来、彼は中国の選手たちにも海外選手並みにプロフェッショナルなプロテクタや道具を使わせてあげたいと思うようになりました。そして1998年にモトクロス用プロテクタなどを生産する会社を設立し、上述のようにOEM生産から始めて自社ブランドで販売するようになり、今ではロードレースやツーリング用品にまでビジネスを拡大して来ました。主なマーケットはヨーロッパで、徐々に世界中に進出しているということです。デザインから製造までを一貫して自社内で行っているそうです。
 以下にMT018WPの感想を述べます。上述の第一から第四までのポイントは一応クリアしており及第点だと思います。フィット感、着脱性は良好で、ヒールが低いので歩きやすく、プロテクションにも充分な配慮がなされているようです。難点を挙げるとすれば、操作性でしょうか。これは試着段階では試すことができなかったため仕方ありませんが、二十年以上愛用してきた以前の物と比べるとかなり見劣りがします。まず、スキー靴か安全靴のような固いシェルが問題です。安全性とトレードオフになるため、ある程度は仕方ないのですが、爪先の触覚が皆無になり、特にシフトアップの時にシフトペダルに触れているか否かが感じ取れません。また、爪先の形状がドーム状に膨れているのでステップとシフトペダルの間に爪先を入れるのに苦労します。次にヒールの形状に難があります。靴底がフラットで歩きやすいのですが、土踏まずの窪みが浅いのでステップに引っかかる感覚が薄くなります。今まで使っていたブーツでは、ステップにヒールを引っ掛けることで足の位置決めができ、ステップを前に蹴り出すことで重心移動を開始することができました。しかし新しいブーツは靴底がステップの上をズルズルと動いてしまいます。
 スリムな爪先形状で、はっきりしたヒール形状を持ち、使い込むほど足に馴染む本革製の古いブーツとの別れが惜しいです。しかし、レーシング・ブーツをはじめとする最近のブーツはみなスキー靴のように固いシェルなので、慣れの問題なのでしょう。後戻りはできませんから時間をかけてでも慣れて行かなければなりません。

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20数年間愛用したライディング・ブーツともお別れ

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