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クルマの室内修繕 [BMW 325i Touring]

 BMWの3シリーズ(E90系)で多発しているインテリアのトラブルに、ドリンクホルダーの故障とゴム塗料の剥がれ・べたつきが挙げられます。ウチのクルマも例外ではなく両方の症状が出ていましたので修繕することにしました。
 ドリンクホルダーは格納式になっており、ワンプッシュするとニュルっと出て来るようになっています。これが格納されたまま出て来なくなるのが定番の故障です。下の写真は修繕後の正常な状態ですが、円弧状に出て来るこの運転席側が決まって壊れることになっています。何はともあれドリンクホルダーユニットを外して中を見てみましょう。

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修繕後の正常な状態。円弧状に出て来るこの運転席側のドリンクホルダーが決まって壊れることになっている。

 まず表面のパネルを剥がします。これはブッシュで嵌っているだけなので端部から引っ張って行けば簡単に取ることができます。パネルが剥がれたら2本のタッピングねじを外してドリンクホルダーユニットを引っ張り出します。

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2本のねじを外せばドリンクホルダーユニットを取り出すことができる

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取り出したドリンクホルダーユニット

 ドリンクホルダーユニットを分解するには、最初に円弧に沿った両側にある合計6個の爪(上の写真の黄色の丸印。反対側にも3つある。)を外して下カバーを開けます。すると内部が見えて故障の原因がわかりました。他の方々の事例と同じく、トレーを飛び出させる動力源であるゼンマイの取り付け部が折れていました。これを修理するにはトレーを引き抜かなければなりません。そのためにはニュルっと出て来るようにしている減速ダンパーのギアを取り外します。精密ドライバーの先などを使って2か所の爪を解除しながら垂直に引き抜くと取れます。このギアを外さないと次のトレーも外せません。そしてトレーをスライドさせて取り外すのですが、上の写真の白丸で示した2か所のストッパが働いてしまうので素直には出てきません。これで小一時間悩んでしまいました。結局トレーと上カバーの隙間にドライバーを差し込み、こじって隙間を拡げながらストッパを解除してトレーを引き抜きました。かなり無理矢理な方法ですが、他に方法が思いつきません。おそらく修理することを前提には作られていないものと思われます。
 ドリンクホルダーのトレーをワンプッシュすると自動的にニュルっと出て来る仕組みは次のようになっています。まずトレーを格納するときに手で押す力でゼンマイを伸ばしておいてロックします。トレーをワンプッシュするとロックが解除され、ゼンマイが縮んで丸まろうとする力でトレーを引き出すようになっています。下の写真が動力源のゼンマイです。このリールがトレーの一番奥に取り付けられていて、ゼンマイの先端は上カバーの一番手前に固定されているのが正常な状態です。ところが分解してみると、ゼンマイの先端を固定していた部分(プラスチック製の上カバーの一部)が折れてゼンマイが外れていました。運転席側のトレーは円弧状に出て来るためゼンマイが伸ばされる距離が長く、助手席側のゼンマイよりも強い力がかかります。それにもかかわらず助手席側と同じゼンマイを使い、同じ固定方法を採っていることが運転席側のみが壊れる原因だと考えられます。つまり、固定部強度の設計ミスです。

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トレーを自動的に引き出す動力源のゼンマイ。この先端の受け側が破損していた。

 これを簡単に修理する方法をミッチョさんという方がみんカラで紹介されていましたので、それを参考にさせていただくことにしました。どこにでもある材料で誰にでも簡単に直すことができるこのアイディアは本当に素晴らしいと思います。下の写真のようにゼムクリップを加工してPの字型のリングを作るだけで済むのです。

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これをゼンマイの取付部に引っ掛けて、リングの旗竿の部分は下カバーの爪で押さえるようにして固定します。

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これで修理完了です。念のため旗竿の部分が外れないように上から粘着テープを貼っておきました。トレーの滑りが悪くなっていましたのでレールにはシリコーンオイルをスプレーしました。後は元通りに組み立てて終了です。

 次にゴム塗料の補修です。センターコンソールの後端部にある後部座席用の灰皿付近の塗装が激しく剥げていたので、そこを修繕することにしました。ここは後席に乗り降りする際に靴が当たって傷んでしまうようです。この場所の他にも、上記のドリンクホルダーやドアハンドルなどにこの塗料が使われていますが、大なり小なりどこも傷んでいます。爪が当たっただけでも跡が付いてしまう上に、経年劣化で段々べたついて来ます。ドイツ車には好んで使われている塗料のようですが、こんなに耐久性のない材料は選定ミスとしか思えません。

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ゴム塗料が剥げてボロボロになった後席用アッシュトレー

 全部剥がして塗装し直すのが良いのでしょうが、かなりの手間がかかってしまうので、今回は簡易的な応急処置を施しました。使用したのはエタノールとメラミンスポンジです。エタノールをメラミンスポンジに染み込ませてゴム塗料の表面を擦ると塗料が溶けて滑らかになります。塗料を剥がしてしまうのではなく、平に均して行く要領で擦ると、再塗装したようになります。エタノールが充分に揮発した後にべたつきを抑える目的でシリコーンオイルを薄く塗っておきます。これで随分きれいになりました。

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塗装の補修に使用したのはエタノールとメラミンスポンジ

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再塗装したように滑らかな表面が復活した

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slowhanded

おぉ、こんな所までDIYで直してしまうとは恐るべし。o( ̄ー ̄;)ウゥム…。
ほとんどの方は社外品のドリンクホルダーを付けて良しとすると
思われます。
(。-ω-。)ヾ(・ω・*) エライナァ
by slowhanded (2019-03-17 19:59) 

さる1号

こうやって直すんだ
自分のもカップホルダーが格納されたまま出て来ないです^^;
挑戦してみようかな
by さる1号 (2019-03-17 20:25) 

ZZA700

slowさん
既に壊れてしまった物なので気楽に分解できましたよ^^
ストッパの解除の仕方がわからなくて苦労しましたが、、。
なるほど社外品を付ける、、、ですか。思いつかなかったなあ。
by ZZA700 (2019-03-17 22:25) 

ZZA700

さる1号さん
アウディもこのタイプのホルダーですか。
凝った構造の割には耐久性が考慮されていないなど、
詰めが甘い部品ですねぇ。
修理は簡単ですので是非やってみてください^^
by ZZA700 (2019-03-17 22:49) 

響

わたしもE90に乗っていましたがなんとか持ちこたえました。
たしかに500mlのペットボトルは耐えれるの?って感じでした。
by (2019-03-18 10:10) 

ZZA700

響さん
響さんのE90は壊れないで済んだのですね。A3はこのタイプなのかな?確かに500mlを置いても良いか躊躇するほどの華奢さですよね。構わず置いてますけど(笑)
by ZZA700 (2019-03-18 19:22) 

ナビパ

プッシュ式ドリンクホルダーにもいろいろノウハウがありそうですね。軽と比べてすいませんがうちのKカーもプッシュ式で出てくるタイプです。凄いちゃちくていずれ壊れそう。。。^ ^ ;
by ナビパ (2019-03-18 19:42) 

ZZA700

ナビパさん
最近はプッシュ式のドリンクホルダーが主流のようですね。
日本車の場合、細かい所の信頼性まで考慮して設計していると思うので、このように壊れてしまうことはないと思いますよ^^
by ZZA700 (2019-03-19 08:18) 

たくや

欧州車のゴム塗料はみんな苦労していますね~
日本の気候に合ってないのでしょうか?
by たくや (2019-03-19 10:28) 

ZZA700

たくやさん
ゴム塗料は全然ダメダメですね。
根本的に弱すぎですよ。
ちょっと擦っただけでも傷んでしまいます。
摩擦試験するまでもなくわかりそうなものですけどね(>_<)
by ZZA700 (2019-03-19 19:04) 

mitton

とっても勉強になりました!!
ボクのも同じ型ですのでいずれはなるんでしょうねぇ・・・
ひとまず500mlのボトルを置いて走るのはやめますね。
ZZA700サンは気になさないそうですが・・・笑
by mitton (2019-03-22 15:08) 

ZZA700

mittonさん
かなり高い確率で故障するようなので要注意ですね。
故障の原因はゼンマイの強さに対してゼンマイ取付部の強度が不足していることなので、500mlボトルはあまり気にしなくても大丈夫そうですよ。
by ZZA700 (2019-03-23 02:44) 

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