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万能レンズ [35mmF1.4G]

 SAL35F14Gと言う焦点距離35mm、開放F値1.4のお気に入りレンズがあります。初代は1987年に発売され、基本設計はそのままに30年間もラインアップされてきた古いレンズです。時折、最もコスト・パフォーマンスが悪いレンズなどと揶揄されることもありますが、個人的には全くそうは思いません。色収差の大きさや、開放時の周辺解像度の甘さを指してそう言われるのでしょうが、それがこのレンズにしかない「味」につながっているので、全く欠点とは思いません。逆に数値だけでは表せないたくさんの長所を持った優れたレンズだと思います。
(※ミノルタからソニーに1眼レフカメラ事業が譲渡された直後の数年間は一時ラインアップから消えた時期もありましたが2006年に復活しました)

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 一番の長所はボケの美しさです。絞り開放から1段くらい絞ったところでは、合焦部のシャープさと、そこからスムーズに溶けて行くボケが楽しめます。ただしF2.0 付近では周辺解像度があまり良くありませんので、被写体を画面の中央付近に持ってくるのが上手に使うコツです。また、F2.2まで絞れば口径蝕の影響はなくなり、画面の隅の点光源でもラグビーボール状にならずにまん丸に写ります。更にF8.0 まで絞れば画面の隅々まで非常にシャープになりますので、少し広い画角と相まって風景写真にも使えます。


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絞り値を変えた時の点光源ボケ形状。F2.2まで絞れば口径蝕はなくなる。(画面左上隅の点光源ボケを切り出して並べた)


 二番目の長所は30cmまで寄れることです。被写体に寄れば寄るほど背景をぼかすことができますし、マクロレンズがなくても小さな被写体を大きく写すことができます。最短撮影距離付近では草花を画面いっぱいに捉えるのに丁度良い画角になります。


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F2.8 1/640

 三番目の長所はコンパクトなことです。他社のF1.4級の明るいレンズでは前玉の直径が大きくなってしまうのが普通ですが、このレンズの場合フィルタ径が55mmと非常にコンパクトになっています。カメラバッグの中で嵩張らず持ち運びに便利です。また、フィルタやレンズキャップが安価に購入できるのも助かります。


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 ポートレート、マクロ、イルミネーション、風景、とオールマイティーに活躍してくれる35mmF1.4Gは私にとって万能レンズです。他の人が撮った写真を見てもこのレンズで撮ったと言い当てられるほどの独特な色ノリとボケの美しさがこのレンズの持ち味だと思います。私の場合、レンズを1本しか持って行けないとしたらこのレンズを選ぶ確率はかなり高くなります。


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F14 1/250


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F10 1/250

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